新たに発見された活性型L1トランスポゾンを利用した突然変異マウス作出と遺伝子同定
Project/Area Number |
14013027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森 政之 信州大学, 医学部, 助教授 (60273190)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
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Keywords | レトロトランスポゾン / ラット / L1 / 突然変異 / Chediak-Higashi / Lyst |
Research Abstract |
ラットのlysosomal trafficking regulator (Lyst)遺伝子内に存在するL1b配列に関して以下の知見を得た。 1.ACI-beigeラットにおけるChediak-Higashi症候群様の症状の原因が、Lyst遺伝子内に存在する二つのL1間の組み換えに起因することを明らかとした。そのうちの一つであるL1bの全長をクローニングし、塩基配列の決定を行なった結果、2つのオープンリディングフレーム(ORF1とORF2)とその5'上流域にSp1ボックスを含むプロモーター様配列、3'下流域にpoly A配列、またその全長の上下流に短い反復配列が認められ、典型的なL1レトロトランスポゾン構造を有していることが明らかとなった。ORF2にコードされる蛋白質のアミノ酸配列は、これまでに報告されているヒトおよびマウスの活性型L1配列のものと非常に高い相同性を示した。対照的にORF1にコードされる蛋白質のアミノ酸配列にはORF2産物ほどの高い相同性は認められず、種特異性が明らかとなった。同じLys遺伝子内のL1間の組み換えを有するDA-beigeラットのL1bはORF2内に1塩基欠失を有し、レトロトランスポゾン活性を喪失していることが示唆された。 2.突然変異誘発に使用することを考えると生殖系列での発現が必要であるが、L1bはラット精巣で発現されていることが確認された。 3.L1bを哺乳動物発現ベクターpCEP4中にクローニングし、培養HeLa細胞にトランスフェクトすることによりレトロトランスポゾン活性を証明した。 4.L1bの下流に他の遺伝子(A)を連結してHeLa細胞中で強制発現させると、遺伝子(A)のイントロンのスプライシングが抑制されることを見い出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)