単一細胞における遺伝子発現の多面解析を用いた疾患の発症・進展因子の同定
Project/Area Number |
14013036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉本 幸彦 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80243038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智之 京都大学, 薬学研究科, 助手 (40303846)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥8,300,000 (Direct Cost: ¥8,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥8,300,000 (Direct Cost: ¥8,300,000)
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Keywords | RNA増幅 / マイクロアレイ / 大腸炎 / 発熱中枢 / 受容体サブタイプ / 受精 / アスピリン / プロスタグランジン |
Research Abstract |
【研究の目的】 (1)シングルセルからの発現プロフィール解析法を最適化し、疾患や毒性の分子機作を明らかにすること。 【研究の進め方】 (1)癌やアレルギーなどの病態発症や排卵や分娩など生理維持に関与するプロスタノイド受容体に関して、受容体発現細胞を標的としてシングルセル発現プロフィール解析を行い、受容体の下流でどの様にその生理・病態作用を発揮するかという分子機作を明らかにする。 【2002年度の研究当初計画】 (1)解析の場となる生理・病態とプロスタノイド受容体の関係を明らかにする。(2)シングルセルRNA増幅法を最適化し、迅速なアレイ解析系を確立する。(3)受容体KOマウスで、緩和あるいは劇症化した発熱・大腸炎の各疾患モデル、ならびにKOマウスで毒性が認められた排卵、受精など生理プロセス異常について、その分子機作を解析する。 【2002年度の成果】 (1)EP4受容体がデキストラン硫酸誘発性の大腸炎の発症・進展に関与し、これは腸管上皮の保護作用ならびに腸管免疫の抑制作用の両作用を介することを見出した。(2)シングルセルRNA増幅法においてキャリアやT7増幅条件の改良により、組織上の細胞を初発材料として5ug以上のRNAを再現よく回収できるようになった。(3)発熱に関与するEP3ニューロン、EP2欠損マウスにおける受精障害を引き起こす卵丘細胞異常、またヒスタミン欠損マウスにおけるマスト細胞異常に関して発現プロフィール解析を行い、興味深い知見を得た。 【達成できなかったこと、予想外の困難、今後の課題】 (1)マスト細胞の同定に用いる一般染色がT7オリゴのハイブリダイゼーション中に消失し、細胞回収が困難となったこと。(2)コピー数の少ないRNAを再現よく増幅・検出するためにシングルセルRNAからのSAGE法やノーマライゼーション法の検討を加える必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)