ゲノム研究基軸放線菌における抗生物質生合成遺伝子機能の網羅的解析
Project/Area Number |
14014210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市瀬 浩志 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40282610)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | ゲノムシークエンス / 抗生物質 / 生合成遺伝子 / 放線菌 |
Research Abstract |
(研究目標) ゲノム研究基軸放線菌Streptomyces coelicolor A3(2)の生産する抗生物質に注目し,その生合成を司る構造遺伝子群の機能・制御を解析し,二次代謝制御を通じた遺伝子ネットワーク解明に資する。 (今年度の研究成果) 抗生物質の構造多様性の源となる立体化学制御を司るケト還元酵素遺伝子の機能同定に成功している。その基質認識機構を探るべく、還元酵素の3次元構造をホモロジーモデリング法により予測し、有意なモデルを得ることができた。その結果、酵素活性発現に必須と予想されるアミノ酸残基が見出されたので、反応機構の詳細を探るべく化学的に不安定な基質に代わるアナログ基質類を合成し、これらを用いて各酵素の大腸菌での発現・精製・性状等の生化学的解析を進め、組換えタンパクによる還元活性の検出に成功した。活性を与える基質について種々検討したところ、酵素結合型アナログに比較して、酵素非結合型アナログ(フリーアシッド型)が基質として遥かに優れていることが判明した。このことは、タイプII型ポリケタイド合成酵素が関与する生合成酵素間の基質チャネリングを解明する上で重要な知見であると考えられる。また、モデリングの結果から示唆された活性発現に必須と予想される残基(ヒスチジン、グルタミン酸)に関して点変異導入を行ったところ、組換えタンパクによる還元活性が消失または大幅に低下することを見出し、モデリングの結果が妥当であることが示された。また、比較ゲノム研究の一環として同種の立体化学制御に関与すると推定される遺伝子を異種放線菌よりクローニングすることにも成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
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