未解明一次代謝経路、非メバロン酸経路に関与する遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
14014212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葛山 智久 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (30280952)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | 非メバロン酸経路 / 生合成 / イソプレノイド / 遺伝子 / 枯草菌 / 大腸菌 / フラボドキシン / クローニング |
Research Abstract |
本研究では、非メバロン酸経路の欠損変異株を単離するための独自のスクリーニング系と枯草菌研究で構築された網羅的な遺伝子破壊株を最大限に活用し、非メバロン酸経路の遺伝子を同定、その機能解析を行うことにより、本経路の全容解明を目指す。前年度までに単離した1ytB欠損変異株は、γ-T細胞増殖誘導活性を有する非メバロン酸経路の中間体である4-hydroxy-3-methylbut-2-enyl diphosphate(HMBDP)を野生株と比較して約300倍蓄積していることが分かった。そこで、このHMBDP蓄積量の減少、すなわち、γ-T細胞増殖誘導活性の低下を指標に、非メバロン酸経路の欠損株をスクリーニングするためのアッセイ系を構築した。具体的には、メバロン酸経路遺伝子群で形質転換した1ytB欠損株に対してトランスポゾンを用いたランダム変異を導入した後、それらの変異株のγ-T細胞増殖誘導活性を一株ずつアッセイし、野生株と同等までにγ-T細胞増殖誘導活性が低下している変異株をスクリーニングする方法を開発した。上記アッセイ系を用いて約10000株のトランスポゾン導入株をスクリーニングしたところ、既知の非メバロン酸経路遺伝子である、dxs、dxr、ygbP、ychB、ygbB、gcpEの欠損株に加えて、新たにfldA遺伝子欠損株が得られた。fldAはflavodoxinをコードしている遺伝子でありflavodoxin reductaseと共にいくつかの還元反応に関与していることが知られている。そこで、gcpE遺伝子産物、flavodixin、flavodoxin redcutaseを含む反応系において、基質と考えられる2-C-methyl-D-erythritol 2,4-cyclodiphosphateを反応させたが、反応の進行を検出することはできなかった。このことは、gcpE遺伝子産物が酸素に極めて弱いことに起因すると考えられた。事実、他の研究者らにより、flavodoxinとflavodoxin reductaseの存在下、グローブボックス内で酸素を徹底的に排除した系において、gcpE遺伝子産物がMECDPをHMBDPに変換する酵素活性の検出にようやく成功した報告がなされた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)