哺乳細胞において細胞成長を司るシグナル伝達分子群のプロテオーム解析と機能同定
Project/Area Number |
14014228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
米澤 一仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (70283900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 千春 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (70335462)
吉野 健一 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (90280792)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
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Keywords | ラパマイシン / mTOR / raptor / 質量分析計 / mLST8 / プロテオーム解析 / 翻訳後修飾 / ノックアウト |
Research Abstract |
新規mTOR結合蛋白質raptorを同定し、そのcDNAを獲得した。RaptorはmTORと結合し、TORの下流因子4EBP1やp70S6kと結合することも判明した。p70S6kや4EBP1にTOS(conserved TOR signaling)モチーフが存在し、このモチーフに変異を導入すると、p70S6kや4EBP1変異体がin vivoで全くリン酸化を受けないことが報告された。p70S6kおよび4EBP1のTOSモチーフ変異体、はin vitroでraptorと結合せず、かつ、mTORによってもリン酸化されないことが判明した。これらの結果は、raptorはmTORとその基質分子を結合し、反応の足場を与えるscaffold蛋白質として機能していることを示していると考えられた。 raptorに加えてmTORとともに共精製されてくる分子量39kDaのバンドを同定していたが、これがmLST8であることが判明した。mLST8は、7つのWD40リピートから成る蛋白であった。mLST8は、mTORおよびraptorと結合することが確認され、現在その機能解析を進めている。 ESI-Q-TOF-MS型質量分析計を用いてmTOR上に新たなリン酸化部位が存在することを見いだした。このリン酸化部位は細胞環境中のアミノ酸の濃度の増加に伴って上昇するが、ラパマイシンによる阻害は受けず、mTORよりさらに上流にアミノ酸によって活性調節を受けるprotein kinaseの存在が考えられた。 マウスES細胞を用いて、mTORのノックアウトを試みており、ホモノックアウトにより胎生致死となることが確認され、現在conditionalなノックアウト系を確立中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)