染色体工学を用いたセントロメアを中心とするゲノムオペレーティングシステムの解明
Project/Area Number |
14014255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
深川 竜郎 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教授 (60321600)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | ゲノム工学 / セントロメア / CENP-A / DT40 / Nuf2 / プロテオミクス / 染色体工学 / FRAP |
Research Abstract |
ゲノム複製や分配が正常に行われるために働くゲノムオペレーティングシステム(ゲノムOS)を理解することは、ゲノム配列が解読された後のゲノム生物学の中心的な課題の一つである。本研究では複雑なゲノムOSの内、ゲノム分配機構に焦点を当て染色体工学的な手法を用いて、高等動物セントロメアの形成機構の解明を目指している。セントロメアは染色体分配に本質的な役割を担うDNA-タンパク質の複合体である。我々は全真核生物に共通した分配機構の解明を目指し、各種セントロメアタンパク質の機能解析を行っている。本年度は、ニワトリB細胞由来のDT40細胞を用いてCENP-A、Nuf2、ZW250を対象に研究を進めた。CENP-AとNuf2については詳細なgenotype解析を行い条件的ノックアウト細胞の樹立を確認した。ZW250については、細胞内局在を明らかにできるなどの研究の進展はあったが、ノックアウト株の樹立にまではいたっていない。CENP-Aのノックアウト細胞の解析の結果、細胞分裂時期のみならず、間期にも異常が生じることが明らかになった。また、CENP-A欠損細胞で、CENP-C,-H,-Iの局在異常が認められた。Nuf2のノックアウト細胞は、約450分の細胞分裂の遅延が起きた後、次の細胞周期に進行することなく死滅した。Nuf2の欠損した染色。体のセントロメアにはCENP-C、-H、-Iが存在していた。また、Nuf2がMad2と直接結合することが明らかになったが、ノックアウト細胞でBubR1の局在異常は認められなかった。Nuf2の欠損細胞における細胞分裂遅延は、チェックポイント依存的であるため、BubR1の活性化がその要因の一つであると考えられた。さらに、FRAP実験を行いNuf2は間期ではダイナミックな挙動であるが、分裂期では非常に安定した構造をとることが明らかになった。 Nuf2-GFPを発現するDT40細胞を樹立して抗GFP抗体ビーズを用いた免疫沈降を行い、得られたバンドをLC-MS/MSを用いたプロテオミクス解析することによって新規セントロメアタンパク質を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)