大腸菌ゲノム情報の動的解析を支援するための計算機シミュレーションに関する研究
Project/Area Number |
14015224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大竹 久夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (10127483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 昇 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (20304462)
岩田 穆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30263734)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | シミュレーション / リン酸代謝 / 未定パラメーター / ケモスタット |
Research Abstract |
大腸菌のリン代謝に関して、定性的なシミュレーションと定量的シミュレーションを行った。定性的シミュレーションでは、VETSのコントロールパネル上の仮想環境のリン酸濃度を4μM以下の低濃度に設定すると、ルールセレクターがリン酸飢餓に関する機能ルールを選択し、選択された機能ルールは実行に必要な遺伝子を呼び出すことが再現できた。また、機能ルールが実行される様子を、パネル上にTaskTracerと呼ばれるプログラムによって表示するとともに、機能ルールのどの部分が実行中であるかが表示されるようにできた。定性的シミュレーションは、反応の因果関係を整理し、環境との関わりの中で理解する助けとなる。また、既知情報を整理し視覚的に表現することで生命現象の流れの前後関係を把握し易くするツールとして利用できると考えられた。定量的シミュレーションは、アナログデジタル混載回路の設計手法を用い、まずリン酸代謝マップを電気回路図に書き改めた。階層性を持たせるために、回路図中のいくつかの反応を一つの反応系として纏め、最終的にリン酸取り込み系としてpitとPstを有し、細胞内に取り込まれたリン酸は代謝で消費され、残ったリン酸が菌体内リン酸として蓄積されるというモデルを構築した。この簡略化したモデルを、SpectreHDLを用いてプログラム記述した。大腸菌がリン酸を取り込むトランスポーターの部分に比リン酸取り込み速度rp、取り込んだリン酸の代謝における消費に比リン酸消費速度に関する係数αというパラメータを用いることとし、このパラメータを決定するために、リン酸制限下のケモスタット連続培養実験を行った。その測定データからパラメータrp、αを決定し、シミュレーションを行った。全体として実験結果とシミュレーションの結果は良く合っており、このレベルでのモデルが正当であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)