APPと新規膜タンパク質の複合体形成によるβ-アミロイド生成抑制効果とAD病態
Project/Area Number |
14017001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 利治 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80179233)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / β-アミロイド / アミロイド前駆体タンパク質 / X11L / 神経腫大突起 / 老人斑 |
Research Abstract |
アルツハイマー病の発病原因として、β-アミロイド(Aβ)の生成・分泌・凝集・細胞外蓄積が考えられている(アミロイド仮説)。Aβは、前駆体タンパク質APPから細胞内で生成されるが、その制御機構はよくわかっていない。APPの代謝・生理機能を分子レベルで理解する目的で、APP細胞質ドメイと相互作用するタンパク質X11Lを単離・同定してきたが、今回、X11Lに結合する新規膜タンパク質を単離した。マウス脳組織を分画して、発現を調べたところ、この蛋白質の発現はX11Lの発現と良く一致した。新規膜タンパク質の細胞質ドメインはX11LのPIドメインと相互作用した。X11LはAPPの細胞内代謝を抑制し、β-アミロイドの産生を減少させるが、新規膜タンパク質が共存すると、X11LによるAPP代謝抑制効果が増強された。新規膜タンパク質に対する抗体を作製して、アルツハイマー病患者脳病理標本を染色したところ、β-アミロイド抗体で染色される老人斑周辺に存在する神経腫大突起部にAPPの染色と共に検出された。X11Lはこの部位に存在しなかった。正常な脳組織ではAPPとX11Lおよび新規膜タンパク質は共局在が認められているので、変性しつつある神経細胞では、APPと新規膜タンパク質のX11Lを介した相互作用の不調がβ-アミロイドの生成を含むAPPの代謝に変化を与え、結果的に神経変性を進行させているのではないかと考えられた。ゲノム解析から新規膜タンパク質はα、β、γと少なくとも3種類のアイソフォームが存在することが明らかになった。これら全てのアイソフォームが同じ機能を担っているのか、アルツハイマー患者脳で同様の分布を示すのかは未解明である。APPの代謝調節に関連する新規蛋白質の同定は、新たな創薬ターゲットの開発に貢献するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)