CキナーゼとDGキナーゼの神経情報伝達におけるクロストーク機構のイメージング解析
Project/Area Number |
14017064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
齋藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 康仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (60263399)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / ターゲティング / サブタイプ / GFP / DGキナーゼ / 遺伝子操作動物 |
Research Abstract |
【緒言】プロテインキナーゼC(PKC)は、神経可塑性を調節していることが報告されているが、神経可塑性に関与する情報伝達経路の中でどのPKCサブタイプが、いつ、どこで、どのような役割を果たしているかという時空間レべルの解明は、未だ行われていない。我々は、GFP融合PKCを用いた検討により、PKCには種々に刺激に応じて異なる蛋白質へターゲットする機構(ターゲティング機構)があることも報告し、このターゲティング機構が神経可塑性においても重要であることを示唆してきた。本年度の研究において、神経におけるPKCターゲティング機構の解明、および、PKCターゲティングを制御する因子であるDGKとの関連の解明を目的として研究を行った。 【結果と考察】1)脂質メッセンジャーであるアラキドン酸およびセラミドはPKCepsilon(前シナプス型サブタイプ)およびPKCdelta(痛覚路発現サブタイプ)のC1Bドメインに作用し、サブタイプ特異的にゴルジ体にトランスロケーションさせること、2)PKCの活性化をともなわないターゲティングによっても、細胞死などの現象を引き起こすこと、3)PKCgammaとDGKgammaは、カルシウム依存性に細胞内で直接結合し、お互いの機能を制御しうること、を見出した。これらの結果より、酵素の活性化とは関係なくPKCターゲティングが生理機能をもつこと、および、このPKCのターゲティングは調節する薬物のターゲットとして、PKC epsiolonのC1Bドメイン、DGKgammaなどが候補となることが示唆された。さらに、GFP標識した各PKCサブタイプを脳部位特異的、時期特異的に発現可能なトランスジェニックマウスを作成し、各脳部位でのPKCのターゲティングと電気生理現象の関連を解析を可能とした。脳スライスにおけるPKCターゲティングは培養細胞において観察されたものと異なっていることから、神経可塑性におけるPKCおよびDGKの機能を解析するためには、脳スライス内を用いたより生理的な条件下でのPKCターゲティングの検討が必要であることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)