ロバスト制御理論を応用した超高速トランスポート層通信プロトコルTCPの研究開発
Project/Area Number |
14019061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大崎 博之 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00294166)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
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Keywords | TCP(Transmission Control Protocol) / 伝搬遅延 / 定常状態解析 / 公平性 |
Research Abstract |
現在のインターネットでは、トラヒックの大部分がTCP(Transmission Control Protocol)によって転送されている。我々はこれまで、送信側ホストで動作するTCPを含んだネットワーク全体を、単一のフィードバックシステムと捉えるモデル化手法を提案した。ただし、そこではすべてのTCPコネクションの伝搬遅延が等しいという、単純なネットワークを対象にしていた。そこで平成14年度では、この解析手法を、伝搬遅延の異なる複数のTCPコネクションが存在する場合に拡張した。まず、ネットワーク内に単一のTCPコネクションが存在する場合を対象とし、定常状態におけるTCPのスループット、ラウンドトリップ時間、ネットワーク中でのパケット棄却率を導出した。さらに、伝搬遅延の異なる複数のTCPコネクションが存在する場合に拡張し、定常状態におけるTCPのスループット、ラウンドトリップ時間、ネットワーク中でのパケット棄却率を導出した。さらにいくつかの数値例を示すことにより、伝搬遅延の異なる複数のTCPコネクションが、単一のボトルネックリンクを共有した場合に、TCPコネクション間にどの程度不公平性が生じるかを定量的に明らかにした。その結果、伝搬遅延のわずかな違いにより、スループットが大きく異なるという、TCPの重大な問題点を示した。また、ルータのバッファにおけるパケット処理遅延が小さくなるほど、より公平性が劣化すること、すなわち、ネットワークの高速化が進むにつれ、TCPの不公平性がさらに悪化することなどを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)