GADD45関連遺伝子とMTK1によるTh1免疫応答制御機構の解明と治療応用
Project/Area Number |
14021028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武川 睦寛 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30322332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘林 和夫 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50272498)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | MAPキナーゼ / p38 / MTK1 |
Research Abstract |
Th1細胞はIFN-γ等のサイトカインを産生して細胞性免疫を制御し、細胞内寄生型病原体の排除に必須である。近年、Th1細胞の免疫応答を制御する細胞内シグナル伝達経路としてp38MAPキナーゼ情報伝達系が同定された。我々はこれまでにp38MAPKカスケードの主要なMAPKKKであるMTK1をクローニングし、さらにMTK1の活性化因子としてGADD45関連遺伝子を同定してきた。興味深いことに、最近GADD45-MTK1を介したp38経路の活性化がTh1細胞の機能発現やIFN-γ産生に必須の経路であることが示された。本研究においては、Th1細胞の機能発現の鍵分子であるMTK1の活性制御メカニズムを分子レベルで解明することを目的として研究を行った。GADD45分子内でストレス応答経路の活性化に作用する機能ドメインを同定するため、GADD45分子全体に渡る系統的な変異体を作製し、これらの変異型GADD45遺伝子を細胞に導入してMTK1との結合能、およびMTK1活性化能を検討した。その結果、MTK1結合能を喪失したGADD45変異体はすべてMTK1活性化能をも失っていたが、興味深いことにMTK1への結合力は保ちながらMTK1活性化能のみを喪失した変異体が得られた。このような変異体の詳細な解析を行い、GADD45分子内でMTK1活性化に必須のアミノ酸を同定した。また、これらの変異型GADD45を細胞内に強制発現させると、ドミナントネガティブに機能し、正常のGADD45によるP38経路の活性化が強く抑制されることを見出した。以上の結果から、このような変異型GADD45分子を利用することで、免疫応答を制御することが可能であると考えられた。 また、TGF-βによるp38経路の活性化にもGADD45β-MTK1経路が必須であることを明らかにした。さらにMTK1に結合する分子の同定を行い、MTK1のキナーゼドメインに特異的に結合する幾つかの分子を単離した。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)