単純ヘルペスウイルスの病原性発現におけるアクセサリー遺伝子の役割
Project/Area Number |
14021039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西山 幸廣 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60115615)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス / 病原性 / UL51遺伝子 / UL56遺伝子 / 膜蛋白質 / アクセサリー遺伝子 |
Research Abstract |
単純ヘルペスウイルス(HSV)は少なくとも74種の遺伝子をコードするが、その半数以上は培養細胞での増殖には必須ではないアクセサリー遺伝子であることが明らかにされている。本研究はHSVの増殖、病原性発現におけるアクセサリー遺伝子の役割、作用機構を明らかにしようとするものである。 UL51遺伝子産物は我々が初めて同定し、また感染後期に合成されるリン酸化粒子構成蛋白質で、核の周囲に分布することなどを明らかにしてきた。今回、真核発現系、発現細胞を用いた解析から、UL51が種々のゴルジマーカーと共局在すること、ゴルジ体への局在性はN末から15番目までのアミノ酸領域に依存していることを明らかにした。さらに、UL51はパルチミン酸化によって制御されていることが明らかになった。上記の性質、及び感染細胞内での動態から見て、UL51はHSV粒子の成熟過程(envelopment)に関与している可能性が高い。lacZカセットの挿入によりUL51不活性ウイルス(UL51Δ)を分離したので、その性状についても検討中である。 UL56遺伝子産物はC末端アンカー型type II膜蛋白質であること、感染細胞ではゴルジ体や初期エンドゾームに分布することを報告してきた。Yeast two hybrid法による解析から、UL56はKinesin superfamilyに属するKIFIAのC末端部分と相互作用している可能性が示唆された。マウスに対して極めて強毒なHSV-2を親株として不活性ウイルスUL56Δを作製したので、マウス体内での動態について野生株と比較検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)