ウイルス誘導細胞融合制御因子FRP-1複合体の構造と機能
Project/Area Number |
14021043
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
|
Keywords | FRP-1 / Knochout mice / CD98 / N-light chain / LAT-1 / ADAM |
Research Abstract |
FRP-1のlight chainの発現の解析とその分析: ヒト組織と腫瘍細胞において、LAT1をはじめとするFRP-1/CD98Lcと、その機能に深く関係するFRP-1の発現について調べた。RT-PCRとReal-Time PCRによる分析では、腫瘍細胞では、すべての細胞株でLAT1のmRNAとFRP-1のmRNAが発現していたが、その発現パターンはLAT1とFRP-1hcで異なっていた。また、FACSによる解析では、すべての腫瘍細胞株でLAT1タンパク質とFRP-1タンパク質がともに存在することがわかった。これはLAT1の機能的な発現に、FRP-1が必要であるという報告と一致する。ヒト組織のRT-PCRとReal-Time PCRによる分析では、LAT1のmRNAは、胎盤、骨髄、精巣、脳で高く発現していた。こうしたLAT1/FRP-1複合体の特徴は、細胞の成長・増殖やアミノ酸関連化合物の生成に必要なアミノ酸を供給するアミノ酸トランスポーターとしての役割を支えているものと思われる。 FRP-1媒介性細胞融合制御におけるCD147分子の関与: ウイルス感染細胞における細胞融合はFRP-1/CD98系によって制御を受けている。さらに、血液単球に抗FRP-1/CD98抗体を作用させると、多核巨細胞が形成され、さらに培養すると破骨細胞に分化する。この反応には種々の分子が関与している。本年の研究により、新たにCD147分子がFRP-1媒介性細胞融合の調節因子の一つであることが明らかになった。 a.血液単球,U937細胞やJurkat細胞にCD147分子は発現していた. b.使用した3つの抗CD147抗体(Ab-1,-2,-3)はU937細胞におけるFRP-1媒介性細胞凝集には影響を与えなかった。 c.抗CD147抗体(Ab-1)はU937細胞におけるFRP-1媒介性細胞融合を阻害し、Ab-2は亢進した。 d.Ab-1はその抑制効果を示すために、FRP-1刺激後の比較的早い時期に、作用させる必要があった。一方、Ab-2は、FRP-1刺激8時欄後に作用させても、刺激効果を発揮した。 e.Ab-2とAb-3はJ2ME細胞におけるFRP-1非依存性細胞凝集と細胞融合を阻害する。 f.Ab-2はJ2ME細胞におけるFRP-1媒介性細胞融合を阻害し、抑制性抗FRP-1抗体の作用を阻害した。 Ab-2は血液単球におけるFRP-1媒介性細胞融合を阻害した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)