TLRとMox1オキシダーゼを介した消化管粘膜上皮細胞の自然免疫応答
Project/Area Number |
14021077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
六反 一仁 徳島大学, 医学部, 助教授 (10230898)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | Toll様受容体 / NADPH oxidase 1 / 消化管粘膜上皮細胞 / 活性酸素 / 自然免疫応答 / p41-nox / ヘリコバクタ・ピロリ菌 / フラジェリン |
Research Abstract |
代表者は、胃粘膜上皮細胞とヘリコバクター・ピロリ菌の相互作用の研究から、消化管粘膜固有の自然免疫応答を制御するあらたな機構として、TLRファミリーを介する新規NADPH oxidase 1(Noxl)の活性化と、活性酸素依存性のNF-κBの活性化経路を見いだした。胃表層粘液細胞のNoxl oxidaseは、LPS-TLR4シグナルを介して誘導され、マクロファージに匹敵する大量のO_2^-を産生する。一方、腸上皮細胞は、flagellin-TLR5シグナルを介してNox1 oxidaseが活性化される。このTLRファミリーを介する消化管粘膜上皮細胞のNox1活性化は、上皮細胞を起点とする消化管粘膜の自然免疫応答を制御する極めて重要な経路として注目している。 これらの仮説をもとに研究を進め、本年度は、腸上皮細胞に発現するp67-phoxバリアントをあらたに特定した(BBRC,2002)。さらに重要な発見として、ゲノムデータベースより新しいp47-phoxホモログ(p41-noxと命名)と新しいp67-phoxホモログ(p51-noxと命名)をクローニングした。p41-noxはTLR4シグナルによってはじめて胃粘膜細胞に発現し、LPS-TLR4によるNox1の活性化に必須の因子であることを見いだした。この新しい知見から、TLR4とNox1による消化管粘膜固有の感染応答にp41-noxが極めて重要な役割を果たす可能性を示した(論文投稿中)。 また、p41-noxとp51-noxの過剰発現細胞を樹立して大腸粘膜上皮細胞のNox1の分子基盤を明らかにし、フラジェリンによるTLR5を介したNox1活性化の分子基盤についても明らかにすることができた(論文投稿中)。 このように、本年度はこれまでの研究成果をもとに、極めて重要な新しい知見を得ることが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)