HIV病原性解析のための新規感染実験システムの確立
Project/Area Number |
14021078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
足立 昭夫 徳島大学, 医学研究科, 教授 (90127043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 一 徳島大学, 医学研究科, 助教授 (80109074)
藤田 美歌子 徳島大学, 医学研究科, 助手 (00322256)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | HIV-1 / HIV-2 / HSIV / Vif / Vpx / Vpr / Vpu / Nef |
Research Abstract |
本研究では、HIVの病原性発現機構の解明を目標に、アクセサリー蛋白質の生物活性を総合的に解析した。主として、(1)HIV-1/HIV-2のアクセサリー蛋白質に関する点変異体解析(2)HIV-1 gagキャプシド(CA)領域にSIV_<MAC>の対応する領域を挿入したキメラウイルス(HSIV)の作製、について研究を行い、以下の成果を得た。 (1)HIV-1 Vif(NL432株)の中央部にある88EWRKKR93配列の機能を知るため、様々な変異体を構築し、非許容細胞H9でのウイルス増殖とVifの発現を検討した。この領域の親水性や電荷の程度はウイルス増殖に関係しないが、E88およびW89はVifの安定的発現とウイルス増殖に必須であった。E88欠失体のVif発現量の低下はプロテアソーム阻害剤の添加で回復した。また、プロテアソーム阻害剤添加後のVif発現量の増加はNef、Vpu、Gagのそれよりはるかに多いことがわかった。HIV-2 Vpxの点変異体の増殖能をT細胞とマクロファージとで検討した。どちらか一方の細胞あるいは両方の細胞でのウイルス複製に重要であるアミノ酸の存在が明らかになった。(2)HIV-1 CAの全領域にわたって合計49種類のHSIVクローンを構築し、その基本的性状を解析した。トランスフェクションでは、全てのクローンがウイルス粒子を産生した。次に、これらのクローンの感染能を種々のHIV/SIVに極めて感受性の高いM8166細胞で検討した。18種に感染性があり、うち6種が比較的良く増殖した。ループ領域でのハイブリッドウイルスに感染性の高い傾向が認められ、かつ、感染性のあるクローンはCA内でクラスターを形成する傾向にあった。しかし、サルリンパ球細胞株HSC-Fでは、これら6種の感染性の高いクローンを含め全てのHSIVが増殖不能であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)