Project/Area Number |
14021085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堂浦 克美 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00263012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 伸之 第一製薬, 創薬第2研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | プリオン病 / 化学療法剤 / プリオン産生阻害 / 構造活性相関 / 持続感染培養細胞 / スクリーニング / 表面プラズモン共鳴 / 円二色性スペクトル |
Research Abstract |
我々が発見しているプリオン病化学療法剤リード化合物群の中でも、新規性と有効性の点から特に注目されるキノリン類について、各種誘導体・修飾体の構造活性相関を展開すると共に、その作用機序について検討した。 プリオン持続感染細胞を用いたアッセイ法で、多数のキノリン環含有化合物をスクリーニングし、プリオン産生阻害活性を有するものを20種同定した。これらの化合物は、キノリン環の2位あるいは4位に含窒素側鎖(キニクリジン環やピリジン環のような含窒素複素環式基を持つものや、脂肪族アミノ基あるいは芳香族アミンを持つもの)を有すると云う共通点があり、キノリン環の窒素原子と含窒素側鎖中の窒素原子がある一定の距離を保って配列することが、プリオン産生阻害活性に重要であるとの結果が得られた。 その作用機序について表面プラズモン共鳴法や代謝標識法で解析し、プリオン産生阻害効果のきわめて強い化合物はプリオン蛋白の121番アミノ酸残基よりC末側に強く結合するものの、正常型プリオン蛋白の代謝には影響しないことが明かとなった。一方、有効化合物の中には正常型プリオン蛋白との強い結合が見られない化合物もあり、円二色性スペクトルによる解析を行ったところ、そのような化合物でも正常型プリオン蛋白に作用し、ベータシート構造の減少をもたらすような高次構造変化を引き起こしていることが判明した。これらの結果は、有効化合物が正常型プリオン蛋白に作用し、プリオンの増殖・複製過程である正常型から異常型プリオン蛋白への変換を阻害していることを示唆している。一方、これらの有効化合物の構造からはキレート作用が阻害活性に関与していることも示唆されたが、実験的にはそのことを支持する結果は得られなかった。 上記の新規に発見した有効化合物についてはプリオン病予防治療薬として特許を出願した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)