p27^<kip1>の発現量低下による予後不良の癌形質の形成メカニズムの研究
Project/Area Number |
14026019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 敏明 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)
内田 千晴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
北川 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | p27^<Kip1> / ジーンターゲッティング / 癌 / 予後 / 細胞周期 |
Research Abstract |
[研究目的]予後不良の癌に対する効果的診断および治療法の開発が期待されている。近年これら悪性度の高い癌ではCDK阻害タンパクであるp27^<Kip1>の分解が亢進していることが報告された。また、我々の肺癌の結果および他のグループの最近の結果では、悪性度の高い癌においてp27^<Kip1>のユビキチンリガーゼとされるSkp2の発現が有意に高いことがわかってきた。しかしながらSkp2の高発現やp27^<Kip1>の分解亢進と、転移浸潤能の増加、血管遊走能の上昇、薬剤耐性などの予後不良の癌形質の形成との因果関係は全く不明である。そこで申請者は本研究課題において、Skp2の高発現およびp27^<Kip1>の分解亢進と癌形質の悪性度増強の因果関係を実験的に証明するとともに、癌形質の悪性化に影響を及ぼすキー遺伝子を同定し、予後不良化のメカニズムを解明することをめざす。 [方法と結果]核型が正常なヒト大腸癌細胞HCT116細胞を用いて、(1)Skp2高発現ヒト大腸癌細胞(HCT-Skp2)、(2)p27遺伝子をソマティックノックアウトし、p27^<Kip1>-ヘテロノックアウトヒト大腸癌(HCT-p27hKO)細胞を作製することに成功した。いずれの細胞もp27^<Kip1>タンパク質の存在量が有意に低下していた。興味深いことに、HCT-Skp2の造腫瘍性は親株に比べて高かったがHCT-p27hKOでは親株と同程度で、Skp2高発現による悪性化がp27^<Kip1>以外の標的であることが示唆された。 これらの細胞を用いたマイクロアレイ解析によりHCT-Skp2特異的に発現が低下する複数の遺伝子PPAG(Poor Prognosis Associated Gene candidates)を同定した。さらにこれらの遺伝子の転写制御を行うある転写因子(PPAG-TF1:仮名)がSkp2の新たなターゲットであるという予備的データを得ており、今後さらに解析を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)