プロテオミクス法によるDNA損傷誘発ヒストンH2AXタンパク質複合体の機能解析
Project/Area Number |
14026035
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井倉 毅 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (70335686)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | DNA二重鎖切断 / ヒストンH2AX / Tip60ヒストンアセチル化酵素 / DNA修復 / クロマチン / タンパク質複合体 / MS解析 |
Research Abstract |
DNA二重鎖切断が生じた時、クロマチンの構成タンパク質、ヒストンH2AのvariantであるH2AXのC末の139番目のセリン残基が特異的にリン酸化されることがすでに知られている。この事実をもとにクロマチンDNA損傷修復のメカニズムを明らかにするために,ヒストンH2AXをHeLa細胞より精製し,解析を行った。その結果,ヒストンH2AXは複合体を形成することが明らかになった。MS解析およびウエスタンブロット法によりその複合体にはヒストンアセチル化酵素,ユビキチン関連因子などが含まれていることが明らかになり,また実際にヒストンH2AX複合体にヒストンアセチル化酵素活性が存在することを生化学的にも検証した。これらの事実によりH2AXの修飾はリン酸化のみならず,アセチル化,ユビキチン化などの修飾がなされることが示された。またTIP60のヒストンアセチル化酵素活性とH2AXのリン酸化との関わりをヒストンアセチル化酵素活性を欠失させたTIP60変異体のHeLa安定形質株を用いて検討した結果、γ線照射でのDNA損傷時においてこの変異株でのH2AXのリン酸化状態が正常HeLa細胞と比較して有意に抑制されることが示され,DNA損傷時にH2AXがリン酸化されるためにはTIP60のアセチル化活性が必要であるということが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)