細胞接着斑蛋白質Hic-5による細胞膜-核シグナル伝達の制御機構
Project/Area Number |
14028059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴沼 質子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60245876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 朱里 昭和大学, 薬学部, 助手 (10338535)
江川 清 昭和大学, 薬学部, 講師 (00095879)
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | Hic-5 / パキシリン / RhoA / p21 |
Research Abstract |
Hic-5はパキシリン類似の蛋白質で、主に間葉系細胞の接着斑に存在するが、酸化ストレスやアクチン骨格変化に応じて核に局在する。今回Hic-5のTet-Off発現制御繊維芽細胞を樹立し、この遺伝子の細胞質、核内での機能についてそれぞれ新たな検討を加えた。Video撮影により細胞運動への影響を観察したところ、Hic-5の発現により顕著に運動の抑制がみられた。また、コラーゲンゲル3次元培養で観察されるゲル収縮もHic-5により抑制された。そこでSmallG蛋白質の活性を定量したところ、RhoA、Raclの活性がHic-5によってそれぞれ抑制、促進された。従って、Hic-5はこれらG蛋白質の活性制御を介してアクチン再構築過程に影響を与え、細胞の運動能や収縮能の制御に関わる可能性が示唆された。興味深いことに、核移行型のHic-5によっては細胞運動能が逆に亢進したことから、Hic-5の細胞質と核の存在比が細胞の運動能を制御するひとつの要因となる可能性がでてきた。一方、核内ではHic-5は転写共役因子として機能するが、今回p21遺伝子上流に関して検討したところ、Hic-5はSpl、p300、Smad3と複合体を形成し、転写の促進に寄与することが示された。さらにSiRNAを用いて検討した結果、TGFβ処理によって誘導される内在性p21発現に、実際にHic-5が関与する可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)