細胞接着因子ギセリンの治療への応用と腫瘍マーカー化
Project/Area Number |
14030052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平 英一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60263240)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥7,900,000 (Direct Cost: ¥7,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥7,900,000 (Direct Cost: ¥7,900,000)
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Keywords | 細胞接着因子 / ゲノミッククローニング / ガン転移 / ガン浸潤 |
Research Abstract |
1)ギセリンの発現による造腫瘍性の検討 ヌードマウスを用いた実験系において腫瘍細胞の浸潤、転移能とギセリンの関係を検討した。以前、私たちはギセリンには細胞内領域の長さが違う2種類のアイソフォームが存在することを見いだしており、これら2つのアイソフォームは細胞接着力が異なる。マウスの線維芽細胞由来の細胞L-929細胞とラット線維肉腫由来細胞株に2種類のギセリンアイソフォームを導入し発現細胞を作製後、発育鶏卵の漿尿膜上に接種した。その結果、ギセリン発現細胞はともに漿尿膜の深部へと浸潤増殖しておりL-ギセリン発現細胞においては胚子の肺への転移が高頻度に認められた。次に、上記の発現細胞をヌードマウスに皮下移植した。その結果、ギセリン導入した細胞では2種類ともに、細胞異形が強く、皮下での腫瘍性増殖と周囲組織への浸潤能が促進されていた。特にL-ギセリン導入細胞では肺への血行性転移率も高くなっていた。ヌードマウスの尾静脈接種実験においても、L-ギセリン導入細胞では肺動脈の血管内皮細胞との接着性が増しており、血管壁への浸潤さらには肺実質への浸潤増殖が顕著に認められた。 2)ギセリンのゲノミッククローニングと上流解析 トランスジェニックマウス及びノックアウトマウス作成を視野に入れてマウスギセリンのゲノミッククローニングを行い、上流域8kを含む15kbpのクローンを単離し、全エクソンイントロン構造と上流域の決定を行った。この結果、ギセリン遺伝子は16個のエクソンから成り、アイソフォームはエクソン15のスプライシングによるものであることが確認できた。さらに、上流域の解析のために、各種の長さの上流域をルシフェラーゼレポーターにつなぎ、現在転写シスエレメントの解析を行っている。その結果、特定の増殖因子に反応し、発現が上昇することが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
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