バイオ・サーファクタントを用いた正電荷リポソームの遺伝子治療への展開
Project/Area Number |
14030079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中西 守 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90090472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古野 忠秀 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (80254308)
平嶋 尚英 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10192296)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | バイオ・サーファクタント / 遺伝子導入 / 正電荷コレステロール / 正電荷リポソーム / 非ウイルスベクター / 顕微鏡システム / エンドサイトーシス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
本研究では、バイオ・サーファクタント(微生物が産生する機能性脂質)の一つである糖脂質系のバイオ・サーファクタントMEL-A(mannosylerythritol lipid A)が、正電荷リポソームによる外来遺伝子の導入効率を著しく増大させることを明らかにし、この分野の研究にbreak-throughをもたらすとともに、特許を取得するに至った。さらにその導入効率増大の機構を明らかにするために、正電荷リポソームと外来遺伝子を単一細胞レベルでの可視化解析を行った。具体的には、その結果、(1)バイオ・サーファクタントを用いた高効率の非ウイルスベクターの開発。(2)バイオ・サーファクタントによる遺伝子導入機構の解明。さらに、(3)非ウイルスベクターによる外来遺伝子の導入機構(エンドサイトーシス、膜融合、核シグナルの寄与)の解明等を行った。これらの結果は、バイオ・サーファクタントが非ウイルスベクター(正電荷リポソニム)の遺伝子導入効率を顕著に上昇させる画期的な分子(物質)である。また、バイオ・サーファクタント含有リポソームの細胞内取り込みは、エンドサイトーシスを介在したものであるが、バイオ・サーファクタントの存在は標的細胞膜とリポソーム膜との融合を促進することにより導入効率を画期的に上昇させることが明らかになった。 上述のように、本研究で得られた結果は、バイオ・サーファクタントを用いた遺伝子導入のもつ可能性が極めて高いことを示唆するとともに、安全性の極めて高い遺伝子導入の非ウイルスベクターが開発されたと結論でき、がんの遺伝子治療に向けた新規非ウイルスベクターとして今後臨床面で大いに利用されるものと判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
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[Publications] Mori, N., Suzuki, R., Furuno, T., McKay, DM., Wada, M., Teshima, R., Bienenstock, J., Nakanishi, M.: "Nerve-mast cell(RBL) interaction : RBL membrane ruffling occurs at the contact site with an activated neurite"Am J Physiol Cell Physiol.. 283. C1738-C1744 (2002)
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