Oct-3/4とCdx-2による栄養外胚葉分化制御機構の解析
Project/Area Number |
14034269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
丹羽 仁史 理研, 研究員 (80253730)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | ES細胞 / 栄養外胚葉 / TS細胞 / Cdx-2 |
Research Abstract |
我々は、未分化ES細胞からの栄養外胚葉およびtrophoblaststem (TS)細胞分化における転写因子Cdx-2の機能を解析するために、テトラサイクリンでOct-3/4の発現を制御可能なZHBTc4 ES細胞において、内在性Cdx-2遺伝子を、2回の相同遺伝子組み換えによって破壊した。この結果得られたCdx-2-null ES細胞は、親株のZHBTc4細胞と同様に、テトラサイクリン投与によって栄養外胚葉に分化し、FGF-4存在下にフイーダー細胞上でTS細胞に分化した。しかし、このCdx-2-null TS細胞は安定に自己複製できず、速やかに全て最終分化してしまった。そこで、これがCdx-2の発現に依存した現象であることを確認するために、このCdx-2-null ES細胞に、Tamoxifenで活性を調節できるCdx-2(Cdx-2ER)を導入し、これを安定に発現するES細胞株CNCRを樹立した。CNCR ES細胞は、Tamoxifen非存在下にテトラサイクリンを投与した場合では、TS細胞化したあと自己複製できなかったが、Tamoxifen存在下では、安定に自己複製出来るようになった。さらに、この条件でTamoxifenを除去すると、これらのTS細胞は速やかに分化してしまった。一方、このCNCR ES細胞にテトラサイクリン非存在下にTamoxifenを投与すると栄養外胚葉に分化し、さらにFGF-4/フィーダー細胞が存在するとTS細胞にも分化した。これらの結果は、Cdx-2の機能が、栄養外胚葉やTS細胞への分化に十分ではあるが必要ではないこと、しかし、その機能はTS細胞の自己複製には必須であることを示す。我々はさらに、Cdx-2非存在下にあって栄養外胚葉分化を制御する転写因子の候補としてTbr-2/Eomesodeminを同定し、現在その機能解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)