マウス生殖細胞の高次生物機能を具現するRNA情報発現ネットワークの研究
Project/Area Number |
14035220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
栗原 靖之 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助手 (80202050)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | RNA / 生殖細胞 / マウス / 翻訳調節 |
Research Abstract |
当研究室で得られた雄性生殖細胞に高発現する2つの新規RNA結合タンパク質の機能を探る研究を行った。 Mrp1 精巣中での発現細胞特異性を今回樹立したモノクローナル抗体を使って検討したところ、減数分裂後の生殖細胞にのみ発現し、round spermatidでは核に局在していたが、elongate spermatidになると細胞質へ移行していた。さらにelongate spermatidでの細胞質内では精子の尾部形成部位に斑点状に分布していた。また、Mrp1とアクチン結合タンパク質との相互作用を検討したところ、特異的相互作用が見られた。 さらに、Mrp1の特異的結合配列をin vitro SELEX法で調べたところ、GU_<2-3>AGに配列特異的に結合した。この配列はアクチンダイナミクスに関連するmRNA中に存在していることがデータベース検索でわかった。これら一連の実験から、Mrp1は精子形成の最終期、spermiogenesisの形態形成に関わるアクチンに結合し、アクチン代謝に関連するmRNAを係留する機能を持つことが推定される。 CPEB2 CPEB2が減数分裂後の雄性生殖細胞の細胞質に特異的に発現しpoly(U)に特異的に結合した。また、既知の配列のさらに上流に未同定の領域があることがわかり、全長をクローン化して配列を決定する事が出来た。また、CPEBファミリーの新しい遺伝子CPEB3を同定した。可溶化したCPEB3のRNA結合ドメイン部分を大腸菌で発現させることが出来たので、in vitro SELEX法で特異的結合するRNAオリゴマー(50-mer)を得た。この配列中から特異的に結合するRNA領域を抽出しているところである。CPEB3とCPEB2はRNA結合領域で96%以上のアミノ酸配列の相同性を示すので、これら二つのタンパク質は共通のRNA結合配列を持つと予想している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Y Kurihara, M Tokuriki, R Myojin, T Hori, A Kuroiwa, Y Matsuda, T Sakurai, M Kimura, NB.Hecht, S Uesugi: "Identification and characterization of CPEB2, a novel putative translational regulator in mouse haploid germ cells"Biology of Reproduction. (In press).