植物発生の基盤となる細胞増殖を制御するシグナル伝達機構
Project/Area Number |
14036212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 正明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (80221810)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | サイクリン依存性キナーゼ / CDK活性化キナーゼ / サイクリン / 細胞周期 / 細胞分裂 / 植物 / 分化 / 器官形成 |
Research Abstract |
植物の分裂組織の形成と維持に関わる様々なシグナルは細胞周期の制御因子と機能的に密接に結びついているはずである。そこで、本研究では細胞周期の観点から細胞増殖を制御するシグナル伝達をとらえて、分裂組織におけるそれらのシグナルの役割と成長制御との関わりを明らかにすることを目的とする。 CDK活性化キナーゼ(CAK)はCDKをリン酸化することにより活性化する、細胞分裂の活性化因子である。今年度は、シロイヌナズナの4種類のCAKホモログ(CAK1〜4)について機能解析を行なった。その結果、CAK2とCAK4はどちらも動物タイプのCAKでありながら基質親和性が異なることから、シロイヌナズナには極めて複雑なCDKのリン酸化機構が存在することが示唆された。また、CAKをDEX依存的に過剰発現する形質転換タバコを作成し、その葉切片を用いてホルモン応答性を解析した。その結果、CAKの一過的発現によりサイトカイニン非依存的にカルスが形成されること、また培養初期過程でのCDK活性の上昇がカルス形成において必要十分であることが明らかになった。したがって、CDK活性が細胞の分化状態を規定する上で重要な要素であることが示された。 シロイヌナズナのCDKB2とCycD4が活性型複合体を形成し、G2/M期で機能している可能性が示唆された。これらの因子は分裂組織の他にも維管束や葯のタペータム細胞でも発現が見られ、CycD4遺伝子には第1イントロンにその発現量を左右する配列が存在することが明らかになった。また、CycD4;2のT-DNA挿入変異体を単離しその表現型を解析したところ、少なくとも雄性配偶子の形成過程に異常が見られることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)