遷移金属酸化物における軌道・スピン秩序とその揺らぎの実験的研究
Project/Area Number |
14038211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉沢 英樹 (吉澤 英樹) 東京大学, 物性研究所, 教授 (00174912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樹神 克明 東京大学, 物性研究所, 助手 (10313115)
瀧川 仁 東京大学, 物性研究所, 教授 (10179575)
毛利 信男 埼玉大学, 理学部, 教授 (40000848)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥18,900,000 (Direct Cost: ¥18,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥12,600,000 (Direct Cost: ¥12,600,000)
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Keywords | ストライプ秩序 / ラダー系超伝導体 / パイロクロア酸化物 / 2次元直交ダイマー系 |
Research Abstract |
1.(A_<1-x>B_x)MnO_3型ペロブスカイト構造のx=0.5の試料においてAイオンとBイオンを層状に交互に積層させることにより、CE型電荷秩序がこれまで知られていた出現温度の中でより遙かに高温で形成されることを明らかにした。 2.Ni酸化物のx=0.5の試料ではストライプ秩序に先立って非常に高温で市松模様型の電荷秩序が形成されることを証明した。また、Ni酸化物における絶縁体・金属転移は直接的にはストライプ秩序と関係はなく、市松模様型電荷秩序との入れ替わりとして生じていることを明らかにした。 3.マグネタイトのVerwey転移の機構を1軸応力効果を用いて研究し、異方的なひずみと結合する電子-格子相互作用が重要であることを明らかにした。 4.新しいピストンシリンダーの開発によって高圧下のNMR測定に成功し、梯子格子銅酸化物の圧力下で出現する超伝導がp波の可能性があることを指摘した。 5.酸化物超伝導体のストライプ構造と超伝導相との相関を静水圧と1軸圧を用いて明らかにした。 6.超伝導を示すパイロクロア酸化物Cd_2Re_2O_7について、Reサイトの核四重極共鳴とCdサイトの核磁気共鳴を行い、200Kと120Kでの2つの構造相転位において結晶の局所的な対称性の変化を考察し、前者は基本的にバンドの一部消失を伴うバンドヤーンテラー効果として理解できることを示した。 7.飽和磁化の1/8、1/4、1/3で磁化プラトーを示す2次元直交ダイマー系SrCu_2(BO_3)_2について強磁場・低温下(28テスラ、35ミリケルビン)のNMRを行い、1/8磁化プラトー状態でのスピン超構造を決定するとともに、この状態への相転移が一次転移であること、また転移点より低磁場でスピン励起にギャップが生じていることを見出した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)