ナノ臨界場制御による超高速・異方性選択エッチングに関する研究
Project/Area Number |
14040211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀 勝 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80242824)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | エッチング / プラズマ / 臨界場 / 大気圧 / 高速プロセス / 高速エッチング / 高選択比 / 酸化シリコン幕 / ナノ臨界場 / HF |
Research Abstract |
マイクロ波励起大気圧非平衡プラズマを開発し、ウェットとドライプロセスを融合したナノ臨界場を形成し、シリコン酸化膜の超高速、異方性加工を行い、下記の成果を得た。 1)マイクロ波励起大気圧非平衡プラズマ中にNF_3ガスとH_2Oを導入して、SiO_2膜の超高速加工(14μm/min)を実現した。さらに、プラズマと基板との距離をミリメーターオーダーで制御することによって、SiO_2/Siのエッチング選択比(200以上)を達成した。プラズマと基板の距離は、エッチング特性を決める極めて重要な因子であることを見出した。距離が短い場合は、SiO_2およびSiともに高速加工が可能である。一方、距離を5mm以上離すことによって、上記選択比加工が実現できることが分かった。 2)上記選択比加工の機構を解明するためにICCDによる発光の空間分布を計測した。その結果、フッ素原子はプラズマと基板間の距離が5mmにおいて消滅し、基板上においてはHFが多量に存在していることが分かった。 HFは、H_2Oの存在下では、HF^<2->となり、SiO_2のエッチング種として作用するため、SiO_2/Siの大きな選択比が得られると推測される。 一方、プラズマと基板距離が短い場合は、フッ素原子が基板上に多量に存在しているために、SiO_2とともにSiも高速にエッチングされ、両者の選択比が得られないと考えられる。 3)同プラズマプロセスを有機薄膜のエッチングに適応した結果、酸素ガスにH2Oを添加したドライ・ウェット融合プロセスによって、有機薄膜の高速加工を実現することにも成功した。 4)気相および表面での反応ダイナミックスをモニタリングするために波長可変フェムト秒レーザを用いて近赤外領域の吸収分光を試みた。水分子の吸収スペクトルが得られ、同計測システムが大気圧プラズマのモニタリングツールとして有望であることを明らかにした。 5)ウェット・ドライの融合プロセスによって生じるナノ臨界場の制御は、今後の新しいプロセスを拓くものであり、本研究成果はこれらのプロセスを独自に提案し、その有効性を示した。本プロセスの産業界への導入を進めて行く予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)