Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究は,膜分離活性汚泥法についての研究とナノろ過法に関する研究の二つから構成されている。膜分離活性汚泥法については,下水処理への適用を念頭におき,下水処理水中での環境ホルモン作用の主要物質と考えられているエストラジオールなどの女性ホルモン類とやはり尿由来で最近注目されている医薬品類について,膜分離活性汚泥法処理を行った場合の処理性を明らかにした。活性汚泥における微量物質の分解を分解と吸着を別々に定量することにより,固液分離を完全に行った場合の効果を定量化した。今回対象とした物質はいずれも水溶性がかなり高く,活性汚泥懸濁液中では,水相に主として存在しているが,医薬品類は、エストラジオール類よりも,さらに,水相側に存在しており,エストラジオール類の除去で期待される膜分離活性汚泥法の高MLSS運転の効果が小さいことが明らかになった。しかしながら,医薬品の汚泥-水相間の移動特性が大きくpHに依存することを本研究では明らかにし,pHを酸性側で運転することによって,COOH基を持つ医薬品除去率を画期的に向上させることが可能であることがあきらかになった。除去率のpH依存性と物質ごとのlog Kowとの間の関係についても明らかにし,疎水性の医薬品ほどpHを酸性側にする程度が小さくても除去が期待できることが明らかになった。したがって,極度の酸性条件にしなくても,たとえば,硝化を促進するなどの運転条件を選択することによって,医薬品の除去率を画期的に高めることができる技術を開発したといえる。一方,ナノろ過については,除去率と分子サイズとの関係を明らかにし,ナノろ過領域における分子幅-除去率依存性のデーターを10種類の膜40種類の溶質について明らかにし,膜面の汚れと除去率との間の関係についてデーターを蓄積した。
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