Project/Area Number |
14042263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
杉山 敏 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50340229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼田 信光 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30135123)
日比谷 信 藤田保健衛生大学, 短期大学, 講師 (70259323)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / 血液透析 / フタル酸ジエチルヘキシル / ビスフエノールA / ノニルフェノール / 透析膜 / 透析用血液回路 / ビスフェノールA |
Research Abstract |
血液透析の際、塩化ビニル(PVC)チューブとの接触で血液側へ溶出するフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)とノニルフェノール(NP)、ポリカーボネートに使用されるビスフェノールA(BPA)について、各標品をウシ血清と17.2%エタノール水溶液の入ったビーカーへ終濃度DEHP 10ppm、NP 0.1ppm、BPA 0.1ppmになるように添加し溶液を準備した。次に、可塑剤フリーのチューブおよびダイアライザーへ前記の溶液を2時間再灌流させ、溶質濃度を経時的に測定した。体外灌流によるCU膜とPS膜の内分泌撹乱物質の吸着除去効果については、灌流開始120分後のDEHPはCU膜では前値の77%、PS膜は47%まで減少した。濾液のDEHPは共に検出されず、DEHPは膜に吸着されたと考えられた。NPについて灌流開始120分後のNPはCU膜では前値の91%、PS膜では75%までの減少であり、且つ濾液への移動もないことより吸着による除去はDEHPほどではなかった。エタノール水溶液のBPAの経時変化は、灌流開始120分後のBPAはCU膜では前値の59%まで漸減し、濾液濃度においても59%であった。したがって、膜への吸着はあるもの半透膜を通過することより、透析液より逆濾過/逆拡散で血液側に暴露する可能性があった。PS膜では開始30分の時点で2%まで低下し、濾液にも移行しておらず、殆どが膜に吸着された。 血液透析患者における透析前後の血清DEHP濃度の変化について、PS膜での透析患者4名を対象に、治療の前後で血清を採取し、次いでCU膜に変更し3度目の透析前後で採血し、各膜ダイアライザーにおける治療前後の内分泌撹乱物質の濃度を比較した。PS膜使用時における透析前の血清DEHP濃度は0.20±0.02ppm、後は0.23±0.06ppmであり、CU膜使用時における透析前の血清DEHP濃度は0.25±0.14ppm、後は0.31±0.15ppmであった。膜ごとの透析前後におけるNPおよびBPA濃度も測定したが、全て検出感度以下であった。
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