レドックス機能共役分子の動的ナノ組織化と電子構造制御
Project/Area Number |
14045261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90168534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 勝 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10293052)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 外場応答分子 / 共役組織化材料 / 多段階レドックス / ハイスピン状態 / 相互作用経路 / ピリジニウムβジケトン / デンドロン / 自己組織化 / 超分子化学 / ナノ材料 / レドックス機能 / 液晶 |
Research Abstract |
われわれは、光や電気などに応答する外場応答分子を機能ユニットとして強く相互作用させながら集積する共役組織化材料の開発を行っている。分子を機能ユニットとして集積する以上、分子単独では実現できない組織体構造に特異な電子機能を目指している。本研究では、ピリジニウム基をレドックス機能ユニットとする共役組織体を合成し、多段階レドックス過程、多電子還元種のハイスピン状態、およびスピン間相互作用に着目した相互作用経路の解析を目標とした。 βジケトンの1位と3位にピリジニウム基を置換したレドックス活性βジケトンを合成した。錯形成によってエノレート共役系の電子状態が変化するため、金属イオンによる1位と3位に置換したピリジニウム基間の(配位子内)相互作用の制御が可能である。さらに、金属イオンとのd-π相互作用を介した配位子間の相互作用も期待できるため、ピリジニウムβジケトン配位子は共役組織化の多様なリンカーとしてだけでなく、相互作用経路を理解するための有用な材料と言える。CU^<2+>、Ni^<2+>、Zn^<2+>との1:2型の金属錯体の還元電位は金属イオンに強く依存した。新たにピリジニウム基とフェニル基を置換したβジケトン配位子を合成し、ふたつのピリジニウム基の配置に関する異性体の電子構造をピリジニルジラジカルの磁気特性として解析した。 ピリジニウム基のN位にデンドロンを導入したβジケトン金属錯体を設計し、これを新たなビルディングブロックとする2次的な自己組織化を検討した。その結果、(1)基板に垂直配向した金属錯体の積層シリンダー構造、(2)気/水界面に展開した安定な単分子膜、および(3)溶媒蒸発過程の散逸構造が転写された構造形成が確認された。これら2次集積体は、構成要素である金属錯体の特異な光・電子・磁性機能を反映した新規な分子機能材料として期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)