固液界面における光励起状態と電子移動過程の赤外分光解析
Project/Area Number |
14050003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大沢 雅俊 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (00108466)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 固液界面 / 電荷移動 / 反応ダイナミクス / 表面増強赤外分光 / メタノール酸化反応 / 燃料電池 / 自己集積単分子膜 / 光電気化学反応 |
Research Abstract |
固液(電極)界面を直接観測する手段として赤外分光法が有効である。ただし、従来の測定法よりはるかに高感度な手法を用いなければ、反応過程を追跡することは困難である。本研究では、表面増強赤外吸収分光(SEIRAS)とという超高感度表面赤外分光を用いた。ただし、いくつか実験上の問題点があったので、それを解決し、課題の研究に取り組んだ。 1.無電解めっきによる試料作成法の開発 SEIRASに適したAu、Ag、CuならびにPt属金属とそれらの合金の電極を無電解めっき法で作製する方法を確立した。この方法の採用により、従来の真空蒸着法で作成した試料の問題が解決された。特にPtの場合、従来法に比べて約50倍の高感度化が達成され、その結果2,500以上の高速時間分解測定が可能になった。 2.メタノール等のC1化合物の電気化学的酸化反応機構 1の結果に基づき、Pt属金属電極表面でのメタノール陽極酸化反応機構を検討し、メタノールがフォルメート種を反応中間体としてCO_2まで酸化されることを始めて明らかにした。この結果は、メタノール直接型燃料電池開発に役立つと確信している。 3.吸着単分子層の電子移動ダイナミクスの解析 酸化還元挙動を示す分子を電極表面に自己集積化し、時間分解ならびに電位変調SEIRASにより電気化学反応ダイナミクスを検討した。フェロセンの酸化状態において支持電解質アニオンとの間で電荷移動型錯体が形成されること、キノン類の2電子2プロトン型酸化還元においてごく短寿命のラジカルが生成していることなど、従来にない新しい知見が得られた。 4.吸着単分子層の光励起 試料作製法の改善により可視パルス光照射に伴う電極分子間の電子移動過程が測定できるようになったが、まだ測定結果を十分に解釈できるに至っていない。今後重なる検討を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)