人工光合成デバイスを目指したドナー・フラーレン結合分子系の設計と評価
Project/Area Number |
14050014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 攻 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30006332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤塚 守 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (40282040)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 光誘起電子移動 / ドナー・フラーレン結合分子 / 二酸化チタン / 光増感起電デバイス / レーザーフラッシュホトリシス / 電子伝達系 / カルボン酸置換フラーレン / 犠牲試薬 |
Research Abstract |
フラーレン誘導体(カルボン酸置換フラーレン)を二酸化チタンへ吸着固定化による)光増感サイクルの実現し、長寿命電荷分離状態を実現する分子系の開発を行った。具体的には以下のような研究を行った。 フラーレンにカルボニル基を合成により導入し、二酸化チタン上に水素結合により固定化することに成功した。固定されたカルボン酸置換フラーレンを光励起し、溶液中のドナーと電子移動を起こさせ、生じた電子を二酸化チタンへ伝達させることが出来、新たな光増感型の電子移動サイクルを実現した。この反応過程は定常光照射実験ならびにナノ秒およびピコ秒のレーザーフラッシュホトリシス等の種々の高速反応測定法によりラジカルイオン種を直接観測して解析した。得られた速度論的データをもとに反応の最適化をおこなった。また、カルボン酸置換フラーレンを固定した二酸化チタンを透明電極に塗布し、光起電デバイスへの応用が実現した。 ドナ・フラーレン結合分子系の合成および電荷分離再結合過程の評価を行った。マイクロ秒オーダーの電荷分離寿命を達成し、それには励起三重項状態の寄与が不可欠であることが判明した。さらにドナー部にカロテン系の大きなパイ共役系を用いて、再配向エネルギーが低下するため、更なる長寿命化を実現した。このように合成したドナー・フラーレン結合分子で生じた電荷を二酸化チタン上へと導入して、光起電デバイスへの応用を図った。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)