再構成電子伝達金属蛋白質―自己組織化膜複合電極系光合成素子の開発
Project/Area Number |
14050078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西山 勝彦 熊本大学, 工学部, 助教授 (10202243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 功 熊本大学, 工学部, 教授 (90112391)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 自己組織化単分子膜 / 修飾電極 / 光誘起電子移動反応 / 再構成蛋白質 / 亜鉛ミオグロビン / NADPH / 光還元 |
Research Abstract |
等電点が約7.0である亜鉛ミオグロビンの他に、等電点が約10である亜鉛チトクロムc、等電点が約6.5である亜鉛チトクロムb_<562>などの種々の再構成タンパク質を合成し、その光増感部位及び酵素としての機能を評価した。亜鉛チトクロムb_<562>はミオグロビンと同様に再構成によって得た。 窒素雰囲気下で所定の濃度の再構成チトクロムb_<562>、トリエタノールアミン、NADP^+を含む溶液にキセノンランプの可視部(λ>390nm)を照射し、光反応に伴う吸収スペクトルの変化を測定した。光照射前のスペクトルでは約420nmにチトクロムb_<562>のソーレーバンドが観測された。光照射に伴いこのソーレーバンドは徐々に減少し、4時間の照射で吸光度が光照射前の30%程まで減少するとともに、340nmのNADPHの吸収に由来するバンドが徐々に増加した。この状態ではScheme 1に示した光触媒反応が起こっていると考えられる。興味深いことに、光照射を停止してもこの還元反応は徐々に進行することがわかった。すなわち、亜鉛チトクロムb_<562>は反応初期は光触媒として機能していたものの、それ自信の光反応によって、光触媒から暗所においても機能する「酵素」的な挙動を示すことがわかった。暗所での還元反応速度は比較的遅いが、3.5時間の光照射後、9日でNADPHの収率は50%となった。この暗所での還元反応はチトクロムb_<562>に特定される反応ではなく、亜鉛ミオグロビンを増感色素/酵素として用いた場合においても観測された。また、等電点あるいは分子量などのタンパク質としての性質が大きく異なるにもかかわらず、他の条件が同一であれば、ほぼ同様の光還元-化学還元の機能を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)