Project/Area Number |
14370524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 豊 東大, 医学部附属病院, 助手 (80282648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 敏博 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80219063)
大須賀 穣 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80260496)
中川 俊介 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70270874)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥11,100,000 (Direct Cost: ¥11,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥8,200,000 (Direct Cost: ¥8,200,000)
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Keywords | 卵胞発育 / アポトーシス / 卵胞閉鎖 |
Research Abstract |
卵巣機能不全(閉経)が起こる時期は,卵巣内卵細胞の消失速度により決まるが,抗癌剤投与や放射線照射などの抗癌療法によって早まる.卵細胞の発生過程での消失や抗癌療法による消失は,アポトーシスによって起こり,これについて我々は,スフィンゴミエリン経路がこの過程を制御していることを示した.酸性スフィンゴミエリナーゼの遺伝子を破壊すると,マウス胎児でのアポトーシスによる卵細胞の正常な減少が抑制された.また,この遺伝子の欠損した培養卵細胞や,小脂質分子であるスフィンゴシン-1-リン酸で処理した野生型卵細胞では,発生過程のアポトーシスや抗癌療法によって誘導されるアポトーシスに抵抗性が見られた.さらに,野生型の成熟雌マウスでの放射線照射による卵細胞の消失(これはつまり女性癌患者で早期卵巣機能不全や不妊症を生じる出来事でもある)は,in vivoでのスフィンゴシン-1-リン酸による治療により完全に防止された.これらの結果より,小脂質分子療法は,癌治療を受ける低年齢期や生殖年齢期の女性の卵巣機能を温存する新たな方法となるかもしれない. また,抗癌剤投与や放射線照射などの抗癌療法だけでなく,他の卵胞障害因子の一つであるpolycyclic hydrocarbon(タバコに含まれる物質)や,bisphenol A(環境ホルモンの一つ)が実際にアポトーシスを介して,卵・卵胞のnegative regulatorとなっていることを明らかにし,その実行のメカニズムについても分子生物学的に解明した.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)