ホメオスタシス社会システムの構築とそのための化学工学の新学理
Project/Area Number |
14605023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
化学工学一般
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60182995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅津 光央 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70333846)
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (40311550)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | ホメオスタシス / 産業・社会システム / エネルギー循環 / 物質循環 / 自己秩序化 / 構造形成 / 生体 / 社会科学 |
Research Abstract |
本研究では、まず、エクセルギー、ゼロエミの観点から、「持続可能な社会システムの構築の本質」について議論をすすめ、その結果エクセルギー損失が少なくかつ物質循環が成立する産業・社会システムを構築することは「大前提」であるが、さらにシステムそのものが自己修復性と安定性、すなわちホメオスタシス(恒常性)機能を有している必要があるとの結論に達した。そこで、産業社会システムにおけるホメオスタシス機能発現について検討を進め、システム自体が自己秩序化、構造形成すべく、エネルギーと物質の循環が必要であることが示唆された。続いて、システム自体に自己秩序化機能を付与するための、具体的な課題(有意な産業間のエネルギー・物質結合)を明らかにした。具体的には、社会システムを構成する要素(産業)を解析し、産業間のエネルギー・物質両面での有機的結合の具体的可能性を探る一方で、システム・情報理論を導入し、多くの要素からなる階層化された複雑で膨大なシステム全体の処理手法、モデル化を行った。さらに、散逸構造理論等の数理的面と生物工学、医学の視点のアナロジーとの両面からホメオスタシス機能発現の発想のアプローチを行なった。本研究では、産業・社会システムの要素技術の把握のために、鉄鋼、窯業、電気、化学、機械、農芸化学の分野で活躍する研究者を参加メンバーとし、その要素間のエネルギー、物質循環の有機的結合を解析するためシステム情報工学分野の研究者を、また恒常性機能発現機構の発想の導入には、散逸構造理論の専門家および生物および医学の分野の研究者の協力を仰ぐことにより、工学-理学-医学-社会科学の枠を超えた共同研究の場を実現し、「ホメオスタシス社会システム構築」の具体的課題を明らかにすることに成功した。さらにこの研究を通じて新たな学術分野、新たな化学工学のパラダイムが創出するものと確信している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)