Project/Area Number |
14654075
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉山 和彦 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10335193)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 正雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (70115830)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | イオントラップ / 分子イオン生成 / イッテルビウムイオン / 緩衝気体冷却 / 質量選択的検出 / レーザー冷却 |
Research Abstract |
研究対象であるイッテルビウムイオンの光源の開発を進めた。レーザー冷却に必要な波長は370nmと935nmである。前者は2台の半導体レーザーの和周波混合を2波長ともに共鳴した外部共振器を用いて発生させている。今年度はまず、ランプ中のイッテルビウムイオンの吸収信号を検出することにより、同調の確認と連続周波数掃引が6GHz可能であることを確認した。 開発した光源を用いてイオントラップ中のイッテルビウムイオンの蛍光の検出に成功した。光子計数法で検出を行い、毎秒3000カウントの信号を得た。真空槽にヘリウムガスを導入することによりイオンの温度を室温近くまで下げるとともに、同時に発生する水素ガスとの反応による分子イオンの生成を蛍光強度の減衰から確認した。励起準位をリポンプする波長935nm光を同時に照射すると蛍光の減衰時間がはるかに長くなることから、蛍光の減衰はトラップ時間によるものではなく、反応によるものであることが確認された。ヘリウム圧力10^<-2>Pa(水素ガスの分圧は約10%と推定される)において、反応時間は約30sであった。 上記の実験で使用したイッテルビウムは、実験室で酸化物を還元して準備したものである。実験の成功により、この準備法が問題なく使えることが確認された。今回の実験では天然同位体混合物を用いたので同時に複数の同位体が励起されている。同位体174と同位体171のenriched isotopeをそれぞれ別に入れた2台のオーブンを新たに導入して、より定量的な実験を行う準備を完了した。
|