Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
「地層から当時の水理条件を復元する」ための基礎として,現世や過去の堆積物や水路実験での堆積物を,現場で数倍から10数倍に拡大して観察し,記録する手法を確立するための研究を遂行した.堆積物の表面を自然状態で拡大して観察することにより,堆積粒子の構造や組織から,新しい情報や高精度の情報を抽出を目指した.次のような成果を得た. 1.未固結堆積物の表面を自然状態で観察するには,やや圧をかけた空気を噴射する方法が有効である.表面をきれいにした試料や露頭面を,直接,デジタルカメラで接写することで,その粒子配列などを観察,記録できる.この手法は今後各方面で利用できる. 2.水路実験で,移動する堆積粒子を高速で捉え,移動する粒子と堆積した粒子の姿勢や配列に違いがあることがわかった.一般に,浮流や掃流で水中を移動する粒子はやや上流傾斜して長軸を流れに平行にして運ばれ,それが記録されるとインブリケーション構造をとる.掃流で底面上を運ばれる粒子は,長軸を流れに直交させ回転する.斜面を雪崩落ちる粒子は,長軸が斜面の傾斜方向に平行になり,そこで回転してころがる粒子は直交する. 3.供給量が増加すると,ベッドフォームの形態や堆積構造が変化する.増えると葉理構造が消え,塊状構造になる.それは粒子の大きさによる分別が起こらないことが原因である. 4.自然状態の堆積物表面を近くの粒子群の一般傾向として連続的に画像解析すると,表面での粒子配列の特徴や粒度分布傾向などを知ることができる.
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