天然ゼオライトに学んだ,細孔構造を有するアンチモン硫化物の合成
Project/Area Number |
14654091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉山 和正 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (40196762)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | アンチモン硫化物 / 単結晶 / 構造解析 / ゼオライト / 硫塩化合物 / andohrite / 単結晶構造解析 / 水熱合成 / 硫塩鉱物 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度のandohriteシリーズ鉱物群の解析結果に基づき、Na_2Sを添加したSb_2S_3系を基本に、IM(imidazole)、TEA(triethylenamine)、MOR(morphorine)など、各種有機鋳型物質を添加した系で、マイクロポーラスアンチモン化合物の合成を試みた。これまでの研究成果をまとめると、AEP(1,2-aminoethylpiperadine1)およびEDA(ethylenediamine)など,立体的占有体積のほぼ同じ2価の有機アミン鋳型の存在で,天然のandohriteシリーズ類似の骨格構造を有するアンチモン硫化物鎖状構造が育成できるが、一方、IM、MORなどの環状有機鋳型分子の場合は、重合反応が進まず、夫然andhrite類似のSBUは導入できないことが判明した。しかし、今回の研究で新たに合成できたアンチモン系硫化物には、天然に見られるSb_2S_4-SBUが存在しないこと、また天然で観察されないSbS_3ピラミッドが3つ結合したSBUがあることなどの相違点もある。天然の硫塩鉱物に含まれる鉛や銀成分がこのSBUの相違点を生じる主因と考えられるが、このような元素を添加した系では、良質な単結晶の合成に成功しなかったため、アンチモン系硫化物のSBUを決定する主因を特定することはできなかった。しかし、本研究の目的である天然硫塩鉱物類似のマイクロポーラスアンチモン化合物を合成することには成功し、今後目的とするSBUを選択的に合成できる技術の端緒を得ることができ左と考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)