Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Research Abstract |
He-Cdレーザー(金門電気(株),325.0nm,13.0mW及び441.6nm,57.0mW)を光源として製作した液液界面レーザー光温度変調イオン移動ボルタンメトリー用実験装置を用いて,ニトロベンゼン-水界面におけるテトラメチルアンモニウムイオン(TMA+)の界面イオン移動に対する温度変調ボルタモグラムの測定に成功した。この液液界面の温度変調ボルタンメトリーでは,光学断続器によって10Hz程度に断続したレーザー光が水相からニトロベンゼン相に入射させるとき,325.0nmの光がニトロベンゼンによって吸収される結果として界面に生じる温度変調場を利用した。この変調場を一次元の熱拡散理論により解析した結果,界面における温度上昇は1.2℃と見積もることができた。現在,これをもとに,測定した温度変調ボルタモグラムを理論的に解析中である。一方,1,2-ジクロロエタン-水界面においてテトラフェニルホウ酸イオン(TPhB^-)の光化学反応から生じた,架橋された構造をもつ2種類のイオン種に対する光変調ボルタモグラムの測定にも成功した。TPhB^-は1,2-ジクロロエタン中で270〜280nmの光によって光化学的に分解することが既に報告されているが,325.0nmのレーザー光によっても光分解されることを見いだしたこと及び光分解生成物を同時に変調ボルタモグラムとして記録できたことは,この研究の大きな成果である。今後,光(ひかり)変調ボルタンメトリーを利用して,光合成の電気化学的検討を行う予定である。これらの成果は第65回分析化学討論会(2004年5月15〜16日,琉球大学)で発表の予定である。
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