Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
我々はこれまでに能動鉗子を用いたマスタスレーブ型小型手術ロボットシステムを開発した.このシステムは手術空間を占有しないことを目的とし,能動鉗子,マニピュレータを小型化し,駆動系を含めて腹壁近くに配置するシステムとなっている.これらは多自由度ポジショナによって支持され,手術に適した位置と姿勢で固定される.ポジショナは4つの球面ジョイントを持つ多関節アームで,静止時は機械的にロックされ,位置決めを行う際には圧縮空気の注入によりロックがはずされフリーになる.これらのパッシブな機構により,ロボットの位置決めを自由に行い,機械的ロックによって固定することが迅速なセッティング,安全性といった観点から必要であろう.また,手術時のロボットのセッティングにおいて,鉗子をトロカールに通して体腔内に挿入する際,組織を傷つけないよう注意しながらトロカール中心軸方向に鉗子を挿入しなければならない.この動きには鉗子を術部に正確に近づけること,内視鏡を適確に術部に向けること,鉗子や内視鏡の挿入のための大きな動きを迅速に行うことが要求される.しかし,現在用いているポジショナを使って鉗子を挿入する場合,可動範囲の狭さ,自由度の制約,鉗子軸方向に生じる振れから挿入時に臓器を傷つける可能性があること,細かな位置決めが容易でないことといった問題点を有している.このことから,能動鉗子のためのトロカール中心軸方向1自由度の位置決め機構が必要であろう.さらに,操作性に注目した場合,鉗子挿入の際は大きく動き,腹腔内では鉗子先端の微調整ができる機構が適している.したがって,このような能動鉗子のための1自由度位置決め機構としては粗動・細動の切り替えが簡単に出来ることが望ましい.本研究では,アクチュエータを用いずに粗動・細動の切り替えが可能なハイブリッドポジショナを開発し,それを用いて能動鉗子の位置決めをすることで手術時の初期配置における時間の短縮と安全性の向上を目指す.
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