強誘電体を用いた金属・導電体中の電荷制御とスイッチング素子への応用
Project/Area Number |
14655117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳光 永輔 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (10197882)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 強誘電体 / 導電性酸化物 / チタンジルコン酸鉛(PZT) / インジウムスズ酸化物(ITO) / 電界効果型トランジスタ(FET) / ゾルゲル法 / 導電率変調 / チタン酸ランタンビスマス(BLT) |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在集積回路の基本デバイスとなっているシリコンMOSFETの10倍以上、10μC/cm^2以上の巨大な電荷量を制御する強誘電体を用いたスイッチング素子の実現可能性を示すことである。本年度は基礎的な研究をさらに進めるとともに、実際に素子の試作を行った。本研究で提案するデバイス応用のためには、大きな残留分極と良好な表面平坦性をもつ強誘電体薄膜が必要であることから、本年度は大きな残留分極が得られるチタン・ジルコン酸鉛(PZT)を選定しゾルゲル法によって薄膜作製を行った。特に、ゾルゲル法による薄膜作製プロセス中に減圧で仮焼成を行うことによって、残留分極(2Pr)70μC/cm^2以上という大きな残留分極を持ちながら、緻密で表面平坦性に優れたPZT薄膜の形成に成功した。次にチャネルとなる導電性酸化物であるインジウムスズ酸化物(ITO)をスパッタ法により作製し、導電性膜が得られていることを確認した。さらに、強誘電体を先に形成しその上にITO極薄膜を形成したボトムゲート型のトランジスタを試作した。チャネル長は40〜120μmとした。ドレイン電流-ドレイン電圧特性を測定したところ、典型的なトランジスタ特性を得ることに成功した。さらに、ドレイン電流-ゲート電圧特性から、試作した素子が強誘電体により不揮発性メモリ効果を持つことを確認した。試作したデバイスで使用している電荷量は約10μC/cm^2と見積もられ、シリコンMOSFETよりも大きな電荷量を制御するデバイスの可能性を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)