レーザー励起法を用いた走査形超伝導磁気顕微鏡システムの開発
Project/Area Number |
14655154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
円福 敬二 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (20150493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木須 隆信 (木須 隆暢) 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (00221911)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 磁気顕微鏡 / SQUIDセンサ / SQUID電圧計 / レーザー励起 / 高温超伝導 / 磁気プローブ / 電流分布 / 磁界検出コイル |
Research Abstract |
本研究では超伝導磁気センサとレーザ励起法を用いた、走査形の磁気顕微鏡システムを開発し、その応用例として超伝導薄膜内の超伝導電流分布の観測を行った。この応用では、レーザ光を超伝導薄膜に局所的に照射し、その部分の温度を上昇させる。超伝導電流は温度に強く依存するため、レーザ光によって薄膜内の超伝導電流を局所的に変調することが出来る。レーザ光による励起の空間分解能はレーザのスポット径程度となるため、ミクロン程度の局所的な電流分布を計測できる。 超伝導電流の変調の度合いは、薄膜を電流でバイアスした場合の薄膜の両端に発生する電圧で測定することが出来る。従って、レーザ光を薄膜内で2次元的に走査した場合の電圧の変化を測定することにより薄膜内の超伝導電流の分布を観測することが出来る。本方法を高温超伝導薄膜やYBCOテープ線材に適用し、試料内の電流分布を可視化することに成功した。また、この結果から超伝導特性の弱い部分を明らかにし、試料内の材料構造との関係を調べた。 超伝導薄膜からの信号電圧は非常に小さいためその測定には高感度の電圧計が必要になる。このため、超伝導磁気センサ(SQUIDセンサ)を用いた高感度電圧計を開発し、この電圧計が超伝導薄膜からの信号電圧をピコボルトレベルまで測定できることを示した。超伝導薄膜のような低インピーダンスの試料の電圧を高感度に測定することは、半導体を用いた電圧計では不可能であり、SQUID電圧計で始めて可能である。従ってレーザ励起法とSQUID電圧計を組み合わせることにより高感度な顕微鏡システムの開発が可能となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)