Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 一彦 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (50153838)
波利井 佐紀 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (30334535)
八木 宏 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (80201820)
藤井 智史 独)通信総合研究所, 沖縄亜熱帯計測技術センター, センター長
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Research Abstract |
(1)サンゴ幼生広域輸送・加入過程に関する現地調査: 沖縄本島西方海域における慶良間諸島から沖縄本島西岸域に向けてのサンゴ幼生輸送過程とその後の定着過程に関する調査を行い,両海域問のサンゴ輸送・加入過程から見たconnectionの構造についての知見を得た. (2)広域海水流動とサンゴ幼生輸送数値シミュレーションモデルの高度化と応用: サンゴ幼生広域輸送過程には,黒潮系外洋水の広域挙動の評価を合理的に行うことがキーポイントになることから,地球フロンティアシステムによる海洋大循環・黒潮モデル(JCOPE)に基づく,広域的な海水流動・サンゴ幼生輸送数値シミュレーションモデルの開発を行った.また,特に沖縄本島西方海域に着目した現地調査を行い,それによる沿岸海水流動ならびに水温変動についての観測結果をこの数値モデルによる計算結果と比較することにより,数値モデルの基本的な妥当性を確認した.そして,この広域海水流動・サンゴ幼生輸送モデルに基づいて,琉球列島全体やフィリピン,オセアニア島嶼国等を含む広域計算を行い,サンゴ幼生の広域輸送パターンについて検討した. (3)サンゴ礁間遺伝子フロー解析によるreef connection構造の把握のための基本検討: reef connection構造をサンゴの遺伝子フロー解析によって明らかにするべく,これまでに行われている簡便なアロザイム解析では分解能が不十分であることから,より分解能の高い集団遺伝学的な解析ための手法開発検討を行った. (4)有明海における現地観測と数値シミュレーション: 有明海における二枚貝浮遊幼生の広域輸送に関連して,極浅海域である干潟上での物理的輸送流動・物質輸送過程に重点をおいた観測を実施した.そして,沖縄のサンゴ礁海域を対象に開発した準3次元海水流動・物質輸送モデルをベースとして,有明海における広域海水流動ならびにそれにリンクした干潟上の海水流動を解析するための数値モデルを開発した.それから,有明海湾奥部の広大な干潟に着目し,そこでの海水流動・物質輸送特性を詳細に明らかにするとともに,特に干潟上に広範に設置されているノリ網の影響を明らかにした.
|