可逆凝集による難脱水性スラッジの高速減量化プロセスの開発
Project/Area Number |
14655291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
入谷 英司 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60144119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 誠之 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00345919)
向井 康人 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (30303663)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 可逆凝集 / 濾過ケーク / 空隙率 / 溶液環境 / ゼータ電位 / 集解質 / 濾過速度 / 濾過比抵抗 / 等電点 |
Research Abstract |
凝集フロックの形成とその崩壊による可逆凝集を利用した難脱水性スラッジの高速濾過・脱水法の開発を試みた。 はじめに、基礎的な知見を収集するため、金属酸化物微粒子の荷電特性を明らかにするとともに、微粒子懸濁液の精密濾過特性、特に濾過ケークの構造に及ぼす溶液環境の影響について検討を行い、ケーク構造がpHや電解質濃度、アルコール濃度などの溶液環境の影響を大きく受けること、またそれらが微粒子の分散・凝集状態の変化に起因するものであることを明らかにした。微粒子の分散・凝集状態は、粒子の荷電状態の指標となるゼータ電位の大きさと密接に関連しており、溶液中のpH、電解質濃度、アルコール濃度はゼータ電位を変化させる要因であった。ゼータ電位が小さくなる溶液環境で濾過を行うと、粒子間の静電気的反発力が低下して凝集フロックが形成されるため空隙率が大きく濾過比抵抗の小さなケークが生成され、高い濾過速度での濾過が可能となった。次に、生成した濾過ケーク中に粒子のゼータ電位が大きくなるような溶液環境に調整した液を透過させると、凝集フロックが崩壊してケークの空隙率が大きく減少し、緻密な低含水率の脱水ケークが得られた。なお、本手法により通常の脱水法と比べて、より短時間で低含水率のケークが得られることを確認している。 また、精密濾過特性をコロイド工学的観点から考察し、溶液環境と微粒子の状態を考慮した凝集パラメータの提案により、濾過に対する種々の物理化学的特性の影響を統一的に捉えることができ、濾過特性と影響諸因子との関係を合理的に説明することができた。 以上の知見に基づき、溶液環境を変化させることにより微粒子の凝集と分散を可逆的に制御できることを利用し、低含水率ケークを短時間で得る方法を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)