Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 誠 山口大学, 工学部, 助手 (80322246)
島内 寿徳 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (10335383)
馬越 大 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (20311772)
森田 誠一 和歌山工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (70332054)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本申請課題では、生体素子(分子シャペロン・酵素など)・生体模倣素子(人工シャペロンなど)のストレス(刺激)応答特性に関する知見に基づいて,それらをモデル細胞(リポソーム・逆ミセルなど)の界面に複合化・集積化した『複合集積型ナノバイオファクトリー』を構築する事を目的とする.さらには,申請者らが検討を進めている,マイクロヒータアレイ作成技術,および,リポソーム固定化技術を利用する事により,複数のナノバイオファクトリーをアレイ化したマイクロバイオチップを作成し,プロテオーム解析ツールとしての可能性について検討する事を目的とする.平成15年度においては,以下の項目について検討してきた. 1.リポソームを用いたマクロバイオチップの開発 リポソーム固定化技術を利用して,電極表面上に電解質封入リポソーム(センサ素子)を固定化した.また,変性タンパク質に伴う電解質漏出を電気化学的計測法に基づいて検出することに成功した.さらに検出値は脂質組成や高分子(キトサンなど)修飾に依存する事がわかった.以上の知見に基づいてストレス条件下における生体高分子-モデル細胞膜間相互作用ダイナミクスのオンライン計測が可能である事を示した. 2.プロテオーム解析ツールとしての利用 電気化学的手法で得られた検出値を多変量解析によりパターン解析した結果,タンパク質の構造状態を分離・検出する事が可能であった.また,原理の異なるセンサ(導電性高分子膜や誘電分散解析法)と併用する事により,同様の結果を得られプロテオーム解析への応用の可能性が示された. 以上の知見を総合し,モデル細胞膜を固定化したセンサ電極をプラットホームとしたマイクロバイオチップの構築するための指針を明らかにして.また,電気化学的計測法などと併用する事によりタンパク質のストレス応答挙動を高感度で検出可能であり,プロテオーム解析ツールとして利用が可能であることが示された.
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