Project/Area Number |
14657013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
野田 昌晴 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (60172798)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | Naチャンネル / 体液恒常性 / 塩分摂取 / 脳室周囲器官 / シュワン細胞 / 肺胞 |
Research Abstract |
Na_xチャンネルは電位依存性ナトリウムチャンネルと構造的に相同性を有するが、チャンネル機能、生理的役割ともに不明であった。本研究ではこれらの解明のため、Na_xを一様に発現している脊髄後根神経節(DRG)細胞を野生型マウスとNa_x遺伝子欠損マウスから単離し、細胞外液のイオン濃度を変化させる実験を行った。野生型マウスの単離細胞では、10mM程度の細胞外ナトリウムイオンの上昇に応答する細胞内ナトリウムイオン濃度の上昇応答が見られたのに対して、Na_x遺伝子欠損マウス由来のDRG細胞では、まったく見られなかった。次に、Na_x発現ベクターを構築し、欠損マウス由来の細胞に導入すると、野生型マウス由来の細胞と同様の応答が出現した。また、塩濃度検出中枢である脳弓下器官の神経細胞を用いて同様の実験を行ったところ、Na_x発現ニューロンにおいて選択的に、同様の細胞内ナトリウムイオン濃度の上昇が認められた。以上の結果により、中枢における塩分濃度検出機構においてNa_xが重要であるとの確証が得られた。一方、Na_xが中枢神経系の脳室周囲器官に発現する細胞外ナトリウム感受性ナトリウムチャンネルであることに着目し、末梢器官での発現分布を細胞レベルで解析した。その結果、肺、心臓、腸、膀胱、腎臓、舌などの内臓の末梢神経束で一部のシュワン細胞が陽性だった。電顕での解析で、これらの細胞はミエリンを巻いていないシュワン細胞であった。肺では、肺胞2型細胞が陽性であった。以上の結果から、Na_xナトリウムチャンネルは、これらの細胞の細胞外ナトリウムレベルの制御に関わっているとの知見を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)