正常人における炎症マーカーCRP高値を規定する炎症関連遺伝子多型に関する研究
Project/Area Number |
14657109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Radiation Effects Research Foundation |
Principal Investigator |
鈴木 元 財団法人 放射線影響研究所, 臨床研究部, 部長(研究員) (00179201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箱田 雅之 財団法人 放射線影響研究所, 臨床研究部, 科長(研究員) (70208429)
高橋 規郎 財団法人 放射線影響研究所, 遺伝学部, 副部長(研究員) (40333546)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | CRP / LTA / 一塩基多型 / 心筋梗塞 / SNP / サイトカイン遺伝子 / クラミジア ニューモニアエ / MnSOD / TGFB1 |
Research Abstract |
高感度CRP測定法が導入され、健常人であっても血清CRPレベルに高低があることが判明してきた。疫学調査は、血清CRP値が高値の集団は低値の集団より心筋梗塞のリスクが高いことを示している。しかし、その背景に潜む分子機序に関しては未だ十分解明されていない。本研究では、「炎症応答の良い遺伝子多型の個体は健常時の血清CRP値が高く、動脈硬化を促進する環境因子への炎症応答も高いため心筋梗塞のリスクも高い」という仮説を立て、炎症応答に関連すると考えられるプロ炎症性サイトカイン遺伝子、調節性ないし抑制性サイトカイン遺伝子、酸化ストレス調節遺伝子の一塩基多型(SNPs)と血清CRPの相関を年齢、性、白血球数、貧血、糖尿病(HbAlc)を調節しながら検討した。 対象集団は、1999年10月から2001年1月の期間に受診した成人健康調査コホート集団のうち、急性炎症、慢性肝疾患、腎不全、自己免疫疾患、癌の既往がない1000名である。血清CRP値が高値上位149名、低値下位から151名を選び検討した。 蛍光共鳴エネルギー移転(FRET)-PCR法によりSNPsを測定した。リンホトキシンα(LTA)のA252G多型は、有意に血清CRPと相関した(修飾因子未調整オッズ比=1.90、p=0.007、調整後オッズ比=1.93、p=0.014)。LTA遺伝子252Gアリールは、近隣のNFKBIL1遺伝子の-62AアリールおよびBAT1遺伝子-22Cアリールと連鎖不平衡にあり、いずれのアリールも炎症を増強する方向に働くと推測されている。Ozakiらは、LTA252Gアリールが心筋梗塞のリスク要因であることを報告している。我々の研究結果は、環境要因に対して高炎症応答性の個体ほど血清CRP値が高く、そのことが心筋梗塞のリスク要因になっていることを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)