Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
ゴナドトロピン放出ホルモンアナログを投与して、内因性のLH、FSH分泌を抑制した状態で、次の人工的な3ホルモン周期を作製した。まず月経様出血を誘導した後、外因性にエストロゲンを続いてエストロゲン+黄体ホルモンを投与し、月経期、エストロゲン単独投与終了時、エストロゲン+黄体ホルモン投与2日目、7日目に採血した(hCG(-)周期)。同様のホルモン投与に加えて、エストロゲン+黄体ホルモン開始時にhCGも投与した周期(hCG(+)周期)。採血日はhCG(-)周期と同様の日に行った。月経様出血開始5日目にhCGを投与し、hCG投与前、投与2日後に採血した。これら3刺激周期における血中インターロイキン-1β濃度の変動を検討したが、自然月経周期で見られた結果と同様、月経期がもっとも高値であり、症状発現に関連する変化は見られなかった。これら一連のホルモン負荷試験を終了した約2ヶ月後より自然月経周期の回復が得られた。その後、以前に認められたような重篤な症状は見られなくなり、現在も外来にて追跡調査中である。これまでの研究から得られたデータを解析し、これらをまとめて国内(第48回日本不妊学会学術講演会、平成15年10月1日、東京)および国外(第11回世界婦人科内分泌学会、平成16年2月26日、イタリア、フローレンス)で発表し、内外の専門家と議論を重ねた。一方、論文としてまとめ現在国際的なジャーナルに投稿中である。