消化器癌における染色体不安定性検出DNAアレイの開発
Project/Area Number |
14657133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
吉田 幸成 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60311411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 文生 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90223180)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 消化器癌 / chromosomal instability (CIN) / CINアレイ / SNPs / RDA法 |
Research Abstract |
近年、発癌において広範な遺伝子欠失や増幅が加速度的に積み重なる染色体不安定性(chromosomal instability-CIN)が報告されている。本研究では、切除癌組織および生検癌組織を対象にCINを検出するためのCIN検出用DNAアレイフィルターを作成し、CINを有する細胞株において簡易に検出可能かどうか明らかにすることを目的とした。まず、染色体上のすべての領域をカバーするように1000種類程度の一塩基置換(single nucleotide polymorphisms-SNPs)を選定し、DNAアレイフィルターを作成した。SNPsは、JSNP(htt://snp.ims.u-tokyo.ac.jp/)に登録されているもののうち原則としてアリル頻度50%に近いものをマーカーとして用いた。DNAアレイとしては、オリゴヌクレオチドを用いて基板などの工夫とプレハイブリダイゼーションを併用することによりバックグラウンドを低下させ、一塩基置換を検出可能なものを開発し、同法を用いてSNPsの検出を行なった(CINアレイ)。つぎに、染色体不安定性(CIN)を示す胃癌・膵癌・大腸癌細胞株を用いてそれぞれ15継代、30継代した細胞亜株をそれぞれ数クローン作成し、作成したCINアレイを用いて、各染色体の欠失、増幅を定量化し、簡易なCINの検出系であることを確認した。また、胃癌・膵癌・大腸癌の腫瘍組織をSCIDマウス皮下に移植した腫瘍を用いて、CINの検出とこれらの腫瘍にはミスマッチ修復遺伝子の異常に基づくマイクロサテライト不安定性もDNAメチル化がゲノムワイドにおこるCIMP(CpG island methylator phenotype)の性質のいずれも陰性であることを確認した。さらに、胃癌・膵癌・大腸癌の切除材料を用いて、CINアレイを用いてCINの形質を示すものにつき細胞株の樹立を行ない、樹立された細胞株を用いて15継代、30継代した細胞亜株をそれぞれ数クローン作成し、CINとしての形質をもつことを確認した。CIN陽性切除組織を用いて、原因遺伝子単離を目的に、癌組織および非癌組織を用いた発現アレイ解析、およびすでに確立した遺伝子単離法であるRepresentational difference analysis (RDA)法を用いた解析を試みた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)