慢性閉塞性肺疾患病態へのDNA損傷の関与の検討とその修復機序解明による治療法開発
Project/Area Number |
14657143
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
|
Research Institution | Wakayama Medical University (2003) Tohoku University (2002) |
Principal Investigator |
一ノ瀬 正和 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80223105)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 一酸化窒素 / 活性窒素 / 気道炎症 / マクロサンプリング / ザンチンオキシデース / スーパーオキサイド / 慢性閉塞性肺疾患 / 呼気凝縮液 / 活性酸素 / 気道上皮 / マクロファージ / マイクロサンプリング |
Research Abstract |
活性窒素種等のラジカル分子は、気道の上皮傷害や微小血管透過性亢進といった直接作用に加え、蛋白分解酵素の活性中心である亜鉛原子付近のシステイン残基の酸化を介して同酵素の活性化を促し、慢性閉塞性肺疾患の病態に関わっていると考えられる。今回の研究の主たる目的は、慢性閉塞性肺疾患の肺・気道の局所で過産生状態にある活性窒素種が引き起こす直接的な肺胞・気道壁傷害の機序を、DNAのグアニンのニトロ化を検討することで明らかにしょうとするものであった。 本年度は、慢性閉塞性肺疾患で、昨年度までのマイクロサンプリング法や誘発喀痰法で採取しえた気道被覆液や喀痰上清液で認められた、酸化ストレス関連酵素であるザンチンオキシデース活性上昇の検出を、より非侵襲的で再現性の高い呼気凝縮液で試み成功した。さらに、ロイコトリエンB4、TNFαといった炎症性メディエーターやサイトカインの検出も試みたが、これらは喀痰上清や気道被覆液では検出できても、呼気凝縮液では検出限界以下であり、さらなる精製手段、例えば濃縮等が必要と考えられた。 いずれにしても本年度の検討で呼気凝縮液といった、非侵襲的手法による慢性閉塞性肺疾患の肺・気道炎症モニタリングシステムが確立され、本研究の当初の目的は臨床サンプリングの採取といった点では十分に果たされたと考えられた。今後の課題としては、in vitroの実験系との組み合わせでよりDNA損傷の機序の詳細を検討する点が上げられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)