心臓の発生分化における分子メカニズムの解明と心筋細胞分化誘導への応用
Project/Area Number |
14657160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小室 一成 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30260483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 敏雄 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00334194)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 転写因子 / タシパク質間相互作用 / LIMタンパク / 核外移行シグナル / カルシウム / P19CL6細胞 / 心筋分化 / 遺伝子発現 / 分化 / GFP / 骨格筋細胞 / side population / nifedipine / 共培養 / 伸展刺激 |
Research Abstract |
私たちは、心筋特異的転写因子CSXと相互作用するLIMタンパクCalを同定し、CalがCSXと協調的に標的遺伝子の転写を活性化していることを報告した。今回は、CSXの転写活性に対するCalの作用機構について検討を行った。まず、CalとGal4 DNA結合ドメインとの融合タンパクはGal4結合配列を含むルシフェラーゼのレポーター遺伝子の転写活性を有意に増強させることから、Cal自身に転写活性化ドメインが存在することが示された。次に、Calには核外移行シグナル(nuclear export signal:NES)が存在し、NESによる核外移行を阻害するleptomycin Bで処理すると、Calの細胞内局在が細胞質から核内に移行すること、さらにロイシンリッチな配列を欠損したCal変異体が核内に局在することを見いだした。さらに、カルシウムイオノフォアA23187の投与10分後にCalの局在が細胞質から核内に変化することから、通常CalはNESにより細胞質に局在しているが、細胞内カルシウム濃度を上昇させるような刺激によって核内へとその局在を変えることが示唆された。また、NESを欠損し核内に局在するCal変異体(Cal-ΔNES)は、野生型のCalよりもCSXによる心房性ナトリウム利尿ペプチド遺伝子プロモーター活性をさらに増強させ、Cal-ΔNESを恒常的に発現するP19Cl6細胞は通常のP19CL6細胞よりも高率に心筋細胞に分化し、GATA-4やsarcoplasmic reticulum Calcium-ATPase 2、connexin 43、Calreticulin、ANPなどの遺伝子発現も亢進していた。以上より、Calは細胞内局在を変化させ、核内ではCSXと結合してCSXの転写活性を制御することで、心筋細胞分化を調節していると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)